3月8日は、女性たちによる参政権運動などを起源とし、1975年の国連議会で提唱され、1977年に国連総会で議決された「国際女性デー」。All About編集部では、この記念日に合わせ、「フェミニズム」に関するアンケート調査を実施しました。同調査は、全国の10〜70代の男女500人を対象に、インターネット上で実施(調査期間:2023年2月13〜14日)。今回は、日本における「ジェンダー平等」についての回答者からの率直な意見を紹介します。
日本のジェンダー平等は「遅れている」の回答が8割以上
「遅れている」と回答した人からは、
「議員比率、技術職、管理職などの女性比率がまだまだ低く、男女の賃金格差も大きいため。ジェンダー平等が叫ばれているうちは平等な社会ではないものと考える(38歳男性)」
「未だに女性はお茶汲みだとか電話番だと考えている管理職男性が多く感じる。また、女性管理職や役員は欧米諸国と比較しても圧倒的に少ないと感じる(39歳女性)」
など、国会議員や政府、企業のトップを女性が占める割合が目に見えて少ないからとの声がありました。
同性婚やLGBTQ+への理解に言及する人も
「同性婚が認められていない所が大半だし、カミングアウトしにくい(42歳女性)」
「同性婚が認められていないし、LGBTQを告白しにくい状況だと思うから(21歳女性)」
「我が国日本は、『多様化』とよく単語は頻繁に使用するが、それに伴う環境や大衆の意識改革がまるで足りない。少数派は多数派の『一般常識』にいつも圧殺されている。これからもされ続けるだろう(42歳男性)」
など、同性婚が認められていない上に、いまだにカミングアウトしにくい環境であるとの声が寄せられました。
そのほか、
「未だに法的整備が整わないので(52歳男性)」
「世間的にジェンダー意識が低すぎる。産休による昇進への障害などは依然として残っているし、選択的夫婦別姓などのジェンダー平等の施策が全く導入されないあたり極めて意識が低い国だと感じる(28歳男性)」
など、厳しい意見も挙がっています。
“世界的平均以上”、日本のジェンダー平等は「進んでいる」の声も
一方、日本はジェンダー平等が「進んでいる」「やや進んでいる」と回答した人の意見も聞きました。「テレビやネット上でもそういうジェンダー的な話題を取り上げたりしてるイメージがあるからです(33歳男性)」
「政治家などの片寄った発言が炎上するようになり、意識的には少し進んでいると思う(44歳女性)」
「YouTuberや芸能人もLGBTを公表している人が増えてきているから(37歳女性)」
など、テレビやネット上で目にする機会が増えたためとの声がありました。
また、
「先進国と比べると働き方や各種制度の面で遅れているようにみえるが、世界的な平均に比べると進んでいる方だと思う(28歳男性)」
「先進国のなかで比較すると低い方かもしれないが、世界全体で見たら進んでいる方だと思うから(29歳男性)」
「自身の会社でもジェンダーやダイバーシティに関する研修を定期的に受講しているため(38歳男性)」
など、先進国の中では遅れていても、世界的には進んでいると思う、という見方もありました。
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