豪華な顔合わせで『逃げろ!』開幕
鈴木さんが「ROCKバカ芝居の集大成」と呼ぶ舞台の魅力とは? 初日に先駆けて行われた公開ゲネプロの模様、そして鈴木さんからのスペシャル・コメントをご紹介します!
やばくなったら、逃げろ!
モーツァルトの『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』が流れる場内に、突如鋭いギターサウンドが鳴り響き、ミュージシャンと俳優たちが登場。ロックにアレンジした『アイネ・クライネ~』を歌うと、人々が彼のうわさを始めます。口のうまさで世を渡り歩いてきた男だが、放蕩(ほうとう)のあまりヴェネチアを追放されたらしい。ここでダ・ポンテが颯爽と登場、「やばくなったら、逃げろ!」とお気楽にモットーを歌い上げます。
ウィーンにたどり着き、宮廷楽長のサリエリに近づいたダ・ポンテは早速、オペラの台本を執筆。皇帝ヨーゼフ2世の紹介でモーツァルトに出会い、意気投合します。共作した『フィガロの結婚』が大成功し、我が世の春を謳歌するダ・ポンテでしたが、寵愛を受けていたヨーゼフ2世の崩御で風向きが変わり……。
コード状のカーテンに囲まれた、ほぼ何もない舞台に登場するのはダ・ポンテ役の橋本さん、モーツァルト役の佐藤さんはじめ、8名の俳優たち。音楽監督・大嶋吾郎さんのグルーヴ感あふれる楽曲を歌いこなしながら、10余年間の栄枯盛衰劇を2時間ノンストップ、疾走感豊かに演じ切ります。
橋本良亮さん、真っすぐな歌声と迫真の演技で魅了
橋本さんの晴れやかで真っすぐな歌声と確かな口跡(こうせき)は、封建社会のただなかで自由に生きようとしたダ・ポンテにぴたりとはまり、サリエリに文才を示すために即興詩を披露するくだりでは、迫真の演技(をしている演技)でその場にいる誰をも魅了。
佐藤さんは真の天才であるがゆえに満たされないモーツァルトの“陰”を全身で見せ、終盤のダ・ポンテとの語らいでは一瞬、何とも寂しげな表情で強い印象を残します。
対照的な2人が絶妙のコンビネーションを見せる一方で、皇帝役の大御所俳優・村井國夫さんは円熟味あふれる歌声で場をさらい、サリエリ役の篠井英介さんも日本舞踊を取り入れたニュアンスあふれる所作で目を奪いました。
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