「NewJeans」はK-POPシーンの流れを変えるゲームチェンジャー
ゆりこ:私の個人的な趣味趣向をいったん横に置いても、NewJeansはこれまでの流れをガラッと変えるゲームチェンジャーだと感じています。そういう意味でも今後押さえておきたいグループです。
矢野:ゆりこさんが語り始めちゃう前に基本情報を僕から。2022年7月にHYBE傘下のレーベル・ADORからデビューした5人組ガールズグループで、皆さん10代とお若いんですよね。
ゆりこ:最年少14歳ですからね。年齢だけ聞くと日本のオトナたちはSPEEDを思い出しちゃうかも。
矢野:SPEED……僕は存在だけ知っています。デビューした頃まだ生まれていなかったもので……。
ゆりこ:(絶句)そうですよね。そして、NewJeansの場合、ただ若くてフレッシュだとか、成長を見守る楽しさがあるとかそういう感じでもないんですよ。曲もアートワークもすでに完成してる。
矢野:ルックスや身長が、年齢が、歌唱力が、みたいな“分かりやすいスペック”で売る子たちじゃないんですね。
ゆりこ:『Attention』から『Hype Boy』、そして最新曲『Ditto』のMVをまず見ていただけると、これまでの主流とは毛色が違うなってことを感じていただけるはずです。どの映像もテイストは違えど、独特の世界観があって。
矢野:オススメされて聴いてみたんですが、第一印象は「あれ? 予想と全然違うじゃん」でした。最近のガールズK-POPってこういう感じだよね? という予想を大きく裏切ってくれたというか。新しさも感じながらも、どこか「懐かしい」って思っちゃいました。
ゆりこ:SPEEDより後に生まれた矢野さんまでも(笑)。K-POPのネクストドアが開く音と共に、なぜか私の子ども時代、1990年代や2000年代初頭の香りもするという不思議。TLCとかSWVとか。
矢野:僕は『Ditto』で宇多田ヒカルさんの初期の曲を思い出しました。
ゆりこ:おぉ、奇遇です! 私も似たようなことをツイートしていました。そう、10代の宇多田ヒカルソング。別に曲だとか、何かが似ているわけではないんですが。メンバーと同世代の学生さんはもちろん、その親など大人世代の心もつかんでいくのでしょうね。すでにつかまれていますが。
矢野:今ファッションもY2Kブームですし、見たところNewJeansはアートワークもしっかり意識していますよね。
ゆりこ:ご存じの人も多いのですが、彼女たちのプロデューサーは元々SMエンターテインメントでアートディレクションの統括をしていたミン・ヒジンという人です。SHINeeやEXOなど彼女の手掛けたSMアイドルのアルバム、コンセプトはどれも斬新でK-POP界のトレンドをけん引するものでした。矢野さんが中学生のときにお好きだったという少女時代の『Gee』、あの印象的なカラースキニーパンツの衣装コンセプトを考えた人でもあります。
矢野:少女時代にSHINee、EXO……僕も知っているグループに関わっていた人だったのですね。
ゆりこ:コンセプトは緻密に作られているけれど、メンバー1人1人も本当にかわいいし、素材で勝負できる子たちでもあると思っています。これからが楽しみです。
【ゆるっとトークをお届けしたのは……】
K-POPゆりこ:韓国芸能&カルチャーについて書いたり喋ったりする「韓国エンタメウォッチャー」。2000年代からK-POPを愛聴するM世代。編集者として働いた後、ソウル生活を経験。
編集担当・矢野:All Aboutでエンタメやメンズファッション記事を担当するZ世代の若手編集者。物心ついた頃からK-POPリスナーなONCE(TWICEファン)。
参考
※1:プレスリリース
※2:プレスリリース
※3:プレスリリース
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