オランダ“3つ星レストラン”のシェフが、アジアで初プロデュース。レストラン「SMAAK」が横浜・馬車道にオープン!

オランダの伝統的なミシュラン3つ星レストラン「De Leest(デ・リースト)」を率いてきたヤコブ・ヤン・ボエルマシェフが、2022年12月15日に横浜・馬車道にレストラン「SMAAK」をオープン。そのディナーコースを紹介します。

オランダの伝統的なミシュラン3つ星レストラン「De Leest(デ・リースト)」(2002-2019)を率いてきたヤコブ・ヤン・ボエルマシェフが、2022年12月15日に横浜・馬車道にレストラン「SMAAK」をオープンしました。

横浜北仲ノット46階にオープンしたレストラン「SMAAK」では、みなとみらいの夜景を臨みつつ、ヤコブシェフ・プロデュースの料理が味わえる

オランダをはじめ、その実力と人気でベルギー、オーストリア、ドイツなど西ヨーロッパのガストロミーをけん引するヤコブシェフの味を味わえるということで、早速ディナーコースを食してきました。

水に囲まれ、1年を通して涼やかな風が吹くオランダに、どこか親近感を覚える日本の環境。四季があり、山に恵まれ、四方を海に囲まれた日本の、豊かな食材にヤコブシェフは魅了されたといいます。

彼から生み出される料理はどれも、日本の食材に対するリスペクトと、その旨味を最大限に引き出そうという創意工夫が感じられる品々でした。ここではそのコースの全容をお伝えします。 

ヤコブシェフの得意とする“酸味”と“旨味”の多層的な料理

味噌、ウニ、大豆、黒米から生まれたサクサクした食感のタルトレット

ディナーコースの最初に登場したのは、ウニと味噌、大豆を使用したフィンガーフード。減塩醤油の塩味をそぎ落として作ったというソースのかかったタルトレットは、口にすると醤油の香りがふんわりと漂います。

洋風だけど、和風。その絶妙な組み合わせに、ヤコブ氏の抱く日本に対する愛情を感じることができ、1品目からとても幸せな気持ちになりました。

オランダ風のパンに、ハーブパウダーのかかったバターと、ビーツのソルベ

続いて登場したのは、外は固く中はもっちりとしたオランダのパンに近づけて焼いたというパンに、ハーブパウダーをまぶしたバター。このパウダーは、ラべジのハーブを乾燥させて粉末にしたとのこと。

バジルのオイルがかかったビーツのソルベは、中はシャキシャキとした意外な食感。料理には全て、ペアリングされたワインが用意され、そのマリアージュがまた食事をより味わい深いものにしてくれます。はじめの2品にペアリングされたのは、フルーティな白ワイン。

軽く〆たサバ、クスクスを巻いたキュウリ、野菜とマリネとピクルス

3品目には、塩だけで〆たサバに紅心大根を乗せた料理。添えられているのはムースやジュレなど5つの異なるアレンジで調理されたキュウリ。キュウリはオランダではポピュラーな食べ物なのだそう。

ローストしたホタテを「ヤコブの出汁」に浮かべた温かいスープ

冷たい前菜が続いた後は、温かい前菜が2つ。1品目は、ローストしたホタテにバジルやホウレンソウなど12種類ほどの青野菜をペーストしたソースをかけ、「ヤコブの出汁」と名付けたヤコブシェフオリジナルの旨味を凝縮した出汁に浸してスープ仕立てにしたもの。ホタテの香ばしさと、ペーストと出汁の深い旨味が口の中に広がります。

「ヤコブの出汁」で炊き上げた大根にトウモロコシのピューレ、コヤリイカを乗せた一品

続いて、トウモロコシの薫りが漂う、大根とヤリイカのガーリックスープ仕立て。バドゥバンという、日本にはない黒ニンニクをオランダから持ち込み隠し味にしているとのことで、独特のスパイシーな香りが料理をより引き立てていました。

メインのサーロインステーキ。料理に合わせて、プラムのような赤ワイン・ケープフランコシュも登場

メイン料理は、牝牛の黒毛和牛のサーロインステーキにワカメ、昆布、海苔などの発酵藻類を砕いて、少量の減塩醤油でソースを絡めていただきます。ペアリングされたプラムのような赤ワインが柔らかい牝牛を優しく包み込んでいきます。

苦味と甘味がマッチした4種のデザート

デザートは、ワインと合わせていただくものと、珈琲と共に味わうものの、計4種類。

ラングドシャと、オランダのキャンディ

渦巻の形が印象的なラングドシャと共に添えられているのは、オランダのキャンディ。口に含むとシュワシュワと弾けてびっくり。

メロンのコンポート、ゆずとレモンのピール

続いて、まるで水菓子のように登場したのはメロンのコンポート。シルパネールという甘口ワインとのペアリングで味わいます。

珈琲に合わせて、トリュフチョコと、カヌレ、マカロンなどが

最後に珈琲に合わせていただくのが、珈琲リキュールを使ったトリュフチョコと、シークワーサーを使ったマカロンなど。

料理では、酸味に旨味、塩味へのあくなき探求心を。デザートでは苦味と甘味のベストマッチングを。最後の最後まで、味の深みを感じる品々を堪能することができました。

2022年12月中はヤコブシェフ自ら横浜のレストランで腕を振るう

ヤコブ・ヤン・ボエルマシェフ(右)とロブ・ノッレシェフ(左)

オープニングに合わせて来日しているヤコブシェフ。12月いっぱいまではシェフ自ら厨房に入り腕を振るいます。

その後は、ヤコブシェフの信頼するロブシェフが、ヘッドシェフとして味を引き継いでいきます。世界の星付きレストランを率いるシェフたちの味を、この機会に味わいに訪れてみてはいかがでしょうか。

ヤコブ・ヤン・ボエルマシェフ

1972年オーストリア生まれ。オランダの伝説的なミシュラン3つ星レストラン「De Leest(デ・リースト)」(2002-2019)のオーナーシェフ。現在も、アムステルダムのWhite Room、アントワープのRestaurant Fine Fleurなどのレストランをプロデュース、世界各国のイベントで活躍している。

ロブ・ノッレシェフ

1984年オランダ、フェンロー生まれ。オランダのミシュラン1つ星レストラン、オンデルデブムケで経験を積む。その後、カリブ海の楽園と呼ばれ、世界の富裕層が集まるアルバの高級レストランで料理長を歴任後、アメリカ、スイスなどでも活躍。今回、ヤコブシェフのアジア初出店に際し、ヘッドシェフとして来日。

SMAAK(スマーク)
https://smaak.jp/
メニュー:ランチ6,050円(税込み)~、ディナー13,750円(税込み)~
定休日:月曜日
電話:045-323-9576
住所:神奈川県横浜市中区北仲通 5-57-2 横浜北仲ノット内 46階
アクセス:横浜高速鉄道みなとみらい線「馬車道」駅下車 2A出口直結 徒歩1分、JR根岸線・京浜東北線・横浜市営地下鉄ブルーライン「桜木町」駅下車 徒歩8分


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