予想できないハラハラドキドキの恋愛模様を映し出す恋愛リアリティショー(以下、恋リア)。さまざまな動画配信サービスによって配信され、アラサー世代を中心にハマる人が続出している。一方で「なぜ、ここまで人気なの?」と疑問に思う声もある。“恋リア”の何がそこまで視聴者を惹きつけるのか。
今回は、11月13日22時より配信が始まったABEMAオリジナル恋愛番組『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』でMCを務める谷まりあさんに、インタビューを実施。1番近くで参加者の“恋愛模様”を見守ってきた彼女のインタビューから、近年の恋リアのヒットの要因を探る。
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『ドラ恋』は、俳優同士が“仕事”をしながら恋愛する新感覚の番組
「キスシーンを撮影した俳優同士は恋に落ちるのでは?」恋愛ドラマを見て、1度は考えたことのある人も多いのではないだろうか。
この疑問に答える “新感覚恋愛リアリティショー”がある。それが“若手俳優たちが恋愛ドラマの共演をきっかけに恋は生まれるのか?”を描いた『恋愛ドラマな恋がしたい(ABEMA)』通称『ドラ恋』だ。
『ドラ恋』はシリーズ累計の視聴者数1500万人以上を誇るABEMAの人気番組。シリーズ10作目となる最新作『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』が現在放映中だ。
今回は、番組を1番近くから見てきた谷まりあさんに、恋リア、そして『ドラ恋』のヒットの要因について聞いた。
『ドラ恋』は、自分の人生と照らし合わすことのできる“リアルさ”が魅力
――『ドラ恋』MCの谷さんが考える近年の恋リアヒットの要因を教えてください。
谷さん: “リアルさ”だと思います。恋愛ドラマは主人公が決まっていて、主人公を中心にストーリーが展開されていきますが、恋リアには台本がなく主人公もいません。
『ドラ恋』では、8人の出演者がいて、全員プロの俳優です。彼・彼女らは番組の中で台本「アリ」のドラマを演じた後、台本「ナシ」の素の姿を見せてくれます。そこで繰り広げられる恋愛模様は俳優ではなく、“いち人間として”のリアルなんです。恋をして笑ったり涙したりするその姿は、きっと視聴者の人生にもあった出来事です。
自分の人生と照らし合わすことのできる“リアルさ”こそが、恋リアの最大の魅力であり、ヒットの要因だと思います。
そして、数多く存在する恋リアの中でも、“リアルさ”でいえば、『ドラ恋』がトップだと思いますね。
出演者たちの「人間臭いドラマ」も赤裸々に描かれているんです
――恋リアには『あいのり』『バチェラー』『オオカミくんには騙されない』など、多くの番組があります。その中でも『ドラ恋』が最も“リアルだ”と思う理由はどこですか?谷さん:『ドラ恋』は、いわゆる“普通の恋愛”に近いんです。恋リアの主流は、場所が用意されて「はい! 恋愛に集中してください!」みたいな展開が多いですよね。そこで繰り広げられる人間模様はリアルでも、仕事を辞めて恋愛に集中するというシチュエーションは非現実的かなと思います。
一方、『ドラ恋』は、“仕事をしながら恋をする”んです。出演者たちは、全員俳優として、番組の中でオーディションやドラマの撮影をして、その中でキスシーンを演じます。
彼らにとって、キスシーンも仕事の1つ。1度キスシーンを演じた相手が別の人とキスシーンを演じる場面も当然あります。それを“仕事として割り切らなきゃ”と思いつつも、どこか嫉妬してしまう……そんな人間臭いドラマも赤裸々に描かれているんです。
――一緒に仕事をした人を好きになることは現実でもありますよね。まさに“リアル”ですね。
谷さん:はい。特に今シーズンは“リアルさ”が増しているような気がします。今回の出演者の年齢層も前シーズンに比べて高く、俳優としてのキャリアを積んだ方が多いんです。
大人の恋愛って「大好きー!」だけじゃ突っ走れなくなりますよね。仕事と恋愛の狭間で葛藤する彼・彼女たちの姿が、現実の自分と重なって「あるあるー!」と思うシーンがたくさんあるんです。
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