何卒(なにとぞ)とは? 正しい読み方やビジネスでの使い方、「何卒よろしく」の例文を解説

ビジネスシーンで用いられることが多い「何卒」。しかし、「なにとぞ」「なにそつ」のように、読み方で迷う方も多いのではないでしょうか。「何卒」の言葉にはどんな意味があって、どのように読むのか解説していきます。

「何卒」の意味とは? 正しい読み方や使い方も現役アナウンサーが解説
「何卒」の読み方は「なにとぞ」「なにそつ」どっち? 
「何卒よろしくお願いいたします」など、何かをお願いするときによく使われる「何卒」ですが、「なにとぞ」と「なにそつ」、どちらの読み方が正しいのでしょうか。

結論から言えば、「何卒」は「なにとぞ」と読みます。ビジネスシーンで用いられることが多いので間違えたくないですよね。どんな意味があり、「なにとぞ」と読まれるのか、その意味合いを解説していきます。

<目次>
「何卒」の意味とは? 
ビジネスシーンでの「何卒」の読み方は「なにとぞ」
「何卒」の使い方・例文
「何卒」の類語・言い換え表現
「何卒」を使う際の注意点は?
「何卒」を「なにそつ」と読む場合

「何卒」の意味とは? 

「何卒」は「どうかよろしくお願いいたします」のように、丁寧に強くお願いする意味を持った言葉となります。「よろしくお願いいたします」に「何卒」を付けることによって、お願いの気持ちが強いことを表すことができます。

ビジネスシーンでの「何卒」の読み方は「なにとぞ」

「何卒よろしくお願いいたします」といったビジネスシーンにおける使用時には、「なにとぞ」と読みます。ビジネスシーンで「なにそつ」と読んでしまうと間違った読み方と認識されてしまう可能性があるので、注意が必要です。
 

「何卒」は、何かお願いしたいことがあってこそ使われる言葉になります。「このプロジェクトをどうかよろしくお願いいたします」など、心をこめてお願いする意味合いが込められています。

関連記事:正しいビジネス敬語とは? 間違いやすい使い方やメールの言い回しをアナウンサーが解説【例文あり】

「何卒」の使い方・例文

ビジネスでの「何卒」の使い方の一例を確認しましょう。

・ビジネスメールの締めに広く用いられる。自分が言いたいことを「何卒」で強調する

お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。

・2月ならではの結びの挨拶  

三寒四温の時節柄、何卒体調管理にご留意ください。

・謝罪の文末で使う場合

何卒、事情をご理解くださいますよう御願い致します。

「何卒」の類語・言い換え表現

「何卒」は丁寧に強くお願いする意味を持った言葉。簡単な依頼や親しい間柄では、以下などに言い換えるのもおすすめです。

・どうぞ

「何卒よろしくお願いいたします」→「どうぞよろしくお願いいたします」

・ぜひ(是非)

「何卒よろしくお願いいたします」→「ぜひよろしくお願いいたします」

「何卒」を使う際の注意点は?

「何卒」は丁寧に強くお願いする意味を持った言葉なので、その案件がなぜ重要なのか伝えた上で使用しましょう。

また、1回のメール・連絡の中で何度も多用しないようにしてください。どの部分が重要なのかが分からなくなりますし、受け取った相手に重苦しい印象も与えかねません。

「何卒」を「なにそつ」と読む場合

最後に、「何卒」を「なにそつ」というのは、あるシーンにおいては間違いではありません。中学や高校、大学において、何年に卒業したのかを聞くときに「何年卒?」「何卒(なにそつ)?」と聞くことがあります。これは、「何年に卒業しましたか?」を縮めた言葉になります。
 

どこの高校を卒業したの? を縮めた「どこ卒?」を「何卒(なにそつ)?」と聞く人もいます。卒を「そつ」と読ませると、「卒業」や「卒園」など何かを卒業する意味合いが持たれます。
 

ビジネスシーンにおいては、「なにとぞ」と読むことが正しくなります。注意して使い分けましょう。

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