自分が勤めている企業と知人や友人が勤めている企業を比べてうらやましいと感じた――そんな経験をした人はどれくらいいるのでしょうか。与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスターが、全国の20~69歳の男女1000人を対象にインターネットを通して行った「隣の芝生(企業)は青い」調査の結果を発表しました。
隣より自社の芝生の方が青い?
「知人や友人の勤め先に対する羨望の有無」について聞いたところ、うらやましいと感じたことがある人は全体の32.7%、うらやましいと感じたことはない人は67.3%でした。前回調査と比較するとうらやましいと感じる割合が0.9ポイント低下しているほか、第1回調査以降うらやましいと回答する人の割合は低下し続けています。
うらやましいと感じる人の男女割合は男性が31.2%、女性が34.2%と女性が若干高くなりました。世代別では20代が41.0%と最も高い回答率で、60代の19.0%と比べると22.0ポイント高く、世代差がはっきり出た形です。自分の職業別に見ると派遣・契約社員が43.1%、会社員が35.2%と続いており、派遣・契約社員で隣の芝生が青く見えている人が多いことが分かります。
「うらやましい勤務先」安定性の公務員、民間企業ではトヨタ自動車が1位を堅持
続いて「うらやましい勤務先」について質問したところ、1位は国家公務員で13.1%、2位が地方公務員で12.8%と公務員が上位を独占しました。公務員は第1回から1位2位を独占し続けており、安定性が評価されているようです。3位はトヨタ自動車で5.8%、4位はキーエンスとソニーが同率で1.8%という結果となりました。トヨタ自動車は民間企業トップを堅持しており、羨望度の高さが際立ちます。4位のキーエンスは高給のイメージに後押しされて2年ぶりにベスト5にランクインしました。
うらやましいと感じるポイントの上位は世代共通で「給料が高い」
うらやましいと感じるポイントについては、「給料が高い」が61.8%ともっとも多く、次いで「福利厚生が充実している」が40.1%、「会社に安定性がある」が39.4%、「休みが取りやすい」が24.8%、「会社の知名度」が24.5%でした。
上位3項目は性別や世代別で共通しており、給料が高く福利厚生が充実し安定している企業は老若男女問わずうらやましいと感じていることがうかがえます。福利厚生の充実度、テレワークなど働き方改革に取り組んでいる、昇進の機会の多さの項目では男女に差があるほか、若い世代ほど昇進の機会が多い点や残業が少ない点をうらやましいと感じる傾向も見られます。
勤務先への満足度がうらやましさを感じるかどうかに影響
自身の仕事や勤務先への満足度と、知人や友人が勤める企業への羨望度について調査すると、自身の仕事や勤務先に満足している人の約8割は「うらやましくない」と回答しました。
年代別に見ると、世代が上がるとともに自身の仕事や勤務先に満足している人と満足していない人との割合の差が縮まっていることが分かります。60代では60%以上が満足していると回答しました。
年収別では、年収600万円以上の層において満足している割合が高くなっています。知人や友人の勤め先に対して、60代や高年収層ではうらやましさを感じにくい傾向があり、自身の仕事や勤務先に対する満足度との相関性がうかがえる結果となりました。
他者の環境が恵まれているように感じて隣の芝生が青く見えているだけではなく、自身の環境への満足度も大きく影響しているようです。経営者は、社員が「自社の芝生こそが青い」と思える企業にしていくためにも、待遇の改善や働き方改革に積極的に取り組んでいくことが求められていると言えるでしょう。
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