7月25日はかき氷の日!
暑い日にこそ食べてほしいという思いから、1933年7月25日に当時の日本最高気温(40.8℃)を記録したこと、またかき氷の別名である「夏氷」の語呂合わせ「7(な)2(つ)5(ごおり)」にちなんで制定されました。
今回は「かき氷」と「フラッペ」の違いなど、「違いの分かる人」になれるかき氷用語をご紹介します!
日本最古のかき氷は何味?
削った氷を食べる文化は古くから世界各地に存在していましたが、日本で最も古い記述は、清少納言の『枕草子』とされています。
平安時代は製氷技術がないため、冬の間に雪や氷を藁などで断熱した「氷室」で保存するしかなく、当時のかき氷は特権階級しか口にできない高級品。作中でも「あてなるもの」(高貴・上品なもの)と表現されています。
そんな『枕草子』における、かき氷のシロップは何味だったのか? 正解は「甘葛(あまづら)」。蔦の樹液を煮詰めた甘味料です。
奈良女子大学内での再現実験によると、甘葛の味は上品でさらりと甘く、後味すっきりとのこと。清少納言ってグルメだったんですね。
「かき氷」と「フラッペ」の違い
フラッペとは、狭義の意味ではフランス料理における、砕いた氷にリキュールを注いだカクテルのこと。
ただ、一般的には、氷を使ったスイーツ全般を指して使われます。
そのため、かき氷のことを指している場合もありますが、ストローで飲むようなフローズンドリンクを指している場合もあります。
フローズンドリンクのことをかき氷と呼ぶことはないので、フラッペの方が広い概念といえるでしょう。
また、店舗によっては、昔ながらのシンプルなものがかき氷で、フルーツやアイスを添えたものをフラッペとするなど、区別をしている場合もありますが、明確な定義はないようです。
屋台のかき氷と専門店のかき氷の違い
夏祭りの屋台などで売られている昔ながらのかき氷と、近年ブームとなっている専門店のかき氷、何が違うのか?
トッピングのバリエーションや豪華さなど、様々ありますが、大きな違いは氷、特にその形状にあります。
昔ながらのかき氷は、キューブ氷と呼ばれる小さい氷から作るもの。薄く長く削ることが難しいため、ジャリっとした食感が特徴です。
一方の専門店のかき氷の多くは、ブロック氷と呼ばれる柱状の大きな氷から作ります。鰹節のように薄く長く削ることができるので、ふわっとした食感になります。
また、専門店の場合は「純氷」と呼ばれる、製氷会社が飲料水を48時間以上かけてマイナス10℃前後に凍らせたものが使われています。
普通の氷よりも透明度が高いために溶けづらく、薄く削ることができます。
歴史の中で発展してきたかき氷。暑さの続く夏こそ、食べてみてはいかがでしょうか。
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