「玉ねぎ」高値はいつまで続くの?
春先のピークを過ぎたとはいえ、6月20日時点での玉ねぎの東京卸売市場価格(農林水産省)は、1キログラムあたり212円。昨年の同じ時期が103円、平年は100円以下なので、いまだに2倍以上の価格です。値上げラッシュの6月で食費も跳ね上がっています。この玉ねぎの高値はいつまで続くのでしょう。
昨夏、2021年の干ばつで出荷量1位の北海道産が打撃を受けたのが品薄の大きな要因でしたが、5月以降、第2位の佐賀県の出荷量が回復してきて、出荷量第3位の兵庫県産のものも出回り始めました。品薄感は少し和らいでいるようです。
とはいうものの、玉ねぎ農家に話を聞くと「玉ねぎの価格は上がっているが、ガソリン代や資材代などが高騰しているので、経営的にはそれほど変わらない」とのこと。
原油高やウクライナ情勢、まだまだ先が見えないコロナの影響などもあります。
農林水産省も「当面、生育不良の影響は残るとみていて、ただちに平年並みにまで価格が下がる要素は少ないと考えている」としているので、この高値はしばらく続きそうです。
「脱玉ねぎ」レシピで高値に対抗する
今までと同じように何にでも気軽に使える野菜ではなくなってきている玉ねぎ。だったら、玉ねぎを使わない「脱玉ねぎ」レシピで高値に対抗してみましょう。
たとえばカレー。
おそらく多くの人が今まで普通に玉ねぎを入れていたと思うのですが、入れずに作っても大丈夫。とくにカレールーを使うときは、「玉ねぎエキス」なるものがちゃんと入っていることが多いので、あまり違和感がなかったりします。全く入れずに作るのが心配なら、玉ねぎ1個のところを1/2個にして、その分今お手頃価格のにんじんの量を増やしたり、トマトやピーマン、なすなど旬の野菜を入れてみたりするのもおすすめです。
玉ねぎの代わりに○○を使ってみたら?
(1)長ねぎは“大人の味”になる玉ねぎも長ねぎも同じ仲間。甘味や歯ごたえに多少の違いはありますが、玉ねぎの代役としてはかなり優秀。玉ねぎよりも“大人な味”に仕上がります。
- 肉じゃが⇒斜めに切って肉をいれたあと一緒に煮込む。とろりとした食感に仕上がる
- スープ・炒飯⇒みじん切りにして、使うタイミングは玉ねぎと同じでOK
- ハンバーグ・メンチカツ⇒みじん切りにして、生玉ねぎ派の人も軽く炒めてから使ってみて
- グラタン⇒歯ごたえと甘味が欲しいなら太めの千切り。歯ごたえが気になるなら斜め薄切りに
(2)にんじんで“甘味”をプラス
甘味を出す目的なら、今、お手頃価格で手に入れやすいにんじんがおすすめです。
- ハンバーグ⇒みじん切りにしてレンジにかけ、やわらかくなったもの。もしくはすりおろしたにんじんをタネに加えるとふんわり感もアップ
(3)もやしで“シャキシャキ感”
玉ねぎのシャキシャキ感の代わりをするなら、いつもお手頃価格のもやしがいい仕事をします。
- 野菜炒め⇒もともと炒め物にぴったりの野菜。1袋で玉ねぎ1/2個ぐらいのボリューム感
- 炒飯⇒5mmぐらいの長さに刻んで入れると、玉ねぎとは違うシャキシャキ感が新鮮
- 生姜焼き⇒豚肉との相性抜群。切らずに肉と一緒にタレを絡めて焼き上げる
(4)白菜の“白い部分”で玉ねぎ食感
玉ねぎとよく似た食感が得られる野菜といったら、白菜の白い部分。甘味もあります。ハンバーグに入れるときは水分が出やすいので、軽く塩をして絞ってから使ってください。
(5)らっきょうで“プロっぽい味”に
ポテトサラダやタルタルソースにぜひ一度使ってみてください。玉ねぎよりもプロっぽい味に仕上がります。酸味があるので、マヨネーズは心持ち控えめに。
「脱玉ねぎレシピ」、いかがでしたか? 新しい味の発見にもつながるので、楽しんで作ってみてください。でもやっぱり、2022年は玉ねぎがたくさん収穫できて、いつもの「安心、便利な常備野菜」になることを祈ります。
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