【マニアックな業界用語】パスタ用語編
今や日本の食卓に欠かせない「パスタ」。好物という人も多いと思いますが、「パスタとスパゲティは何が違うか」など、分かっていない人は意外と多いのではないでしょうか。
今回は「知っているようで知らないパスタ用語」を紹介します!
「パスタ」と「スパゲティ」の違い
一言でいうと「スパゲティはパスタの種類の1つ」です。そんなの分かってるよ、と言われそうですが、とはいえ「今日のごはんはパスタよ」とお母さんに言われたのに、ラザニアが出てきたら「違うじゃん!」って思いますよね?
でも、お母さんが正解です。パスタは、イタリア語で小麦粉を主体とした麺食品の総称。スパゲティは、太さ1.8mm前後のロングパスタのことを指します。
ですので、スパゲティも、マカロニも、ラザニアも、ニョッキも、全部パスタの仲間。イタリア人のガールフレンドにデートで「パスタが食べたい」と言われたときは気を付けてください。
本場イタリアには、650種類以上のパスタがあるといわれています……!
「パスタ」と「生パスタ」の違い
「パスタは生パスタを乾燥させたもの」ではなく、実は使っている小麦粉から違います。
イタリアではパスタ(乾麺)にデュラムセモリナ粉(ディラム小麦の粗びき)を使うことが法律で決まっており、日本でもほとんどの市販品に使われています。対して生パスタは、パン用の小麦粉を使うのが一般的です。
また、生パスタの方がフレッシュで健康的なイメージがありますが、実はディラムセモリナ粉を使うパスタの方がヘルシー。
タンパク質やビタミンB群が豊富で、パン用の小麦と比べて血糖値の上昇が遅いため、過度なインスリンの分泌を抑えて肥満防止につながります。
「ナポリタン」と「ナポリ風スパゲティ」の違い
ゆでたパスタをタマネギやソーセージとともにトマトケチャップで炒めるスパゲティ「ナポリタン」。イタリアのナポリがルーツと思いきや、実は日本発祥なんです。
横浜にあるホテルニューグランドの入江茂忠料理長が、中世のナポリで庶民向けだったスパゲティをヒントにして、炒めた具材をトマトソースであえるタイプの「ナポリタン」を考案。
その後、同じく横浜のレストラン「センターグリル」の創業者・石橋豊吉さんがケチャップで炒めるアレンジを加えて、現在のナポリタンになったそうです。
そのため、イタリアのナポリに「ナポリタン」はありません。ちなみに「ナポリ風スパゲティ」を意味するスパゲッティ・アッラ・ナポレターナは、スパゲティにトマトソースをかけただけのもので、別の料理です。
また「ナポリ風スパゲティ」という九州のローカルフードもありますが、こちらはナポリタン風のソフト麺です。
本場のナポリタンが食べたいと思ったら、イタリアのナポリではなく、九州でもなく、横浜に行きましょう。
知っているようで知らないパスタ用語。ぜひ参考にしてみてください。
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