ファンに聞いた、最もおすすめしたい村上春樹の作品! 3位『海辺のカフカ』、2位『1Q84』、1位は?

アカデミー賞やゴールデングローブ賞、カンヌ国際映画祭での脚本賞受賞など、世界的な映画賞を総なめした映画、『ドライブ・マイ・カー』。その原作を書いた小説家として注目されている村上春樹さんのファンがすすめる、人気作品ランキングを発表します。

映画『ドライブ・マイ・カー』の世界的な評価およびヒットにより、その原作となった村上春樹さんの小説『女のいない男たち』に注目が集まっています。20代向け転職メディア「じょぶおたく」を運営するLANYと、エンタメコンテンツの情報発信メディア「お前は笑うな」を運営するロビンソン・クルーソーは共同で、小説家・村上春樹さんの作品についてアンケートを行いました。

アンケートの対象となったのは10〜70代の男女151人(男性36.4%、女性62.3%、その他1.3%)で、期間は4月1〜3日です。ファンがすすめる村上春樹作品ランキングを発表します。
 

3位『海辺のカフカ』:9.9%


『海辺のカフカ』は、新潮社から出版された、2002年9月12日に発売された上下2巻の長編小説で、2005年3月には文庫になっています。

また英語をはじめフランス語やドイツ語、スペイン語など数多くの言語に翻訳されており、蜷川幸雄さんが舞台化したことでも知られています。

ファンからは、「不思議な設定でありながら、実在する国内の都市が舞台になっていたり、登場人物の人間関係などが妙に現実味があって、潜在意識に訴えかけてくる」「読み応えがあり好きな作品です。村上作品は独特で難解なイメージがあり、最初は敬遠していましたが、この作品は気がつくと物語に引き込まれていて、早いペースで読み終わりました」「血の通った温度感のある登場人物がでてくる。現実と非現実の狭間を行ったり来たりするような浮遊感と不思議な感覚になるところが好き」との声が寄せられました。
 

2位『1Q84』:11.9%

 
『1Q84』は2009年5月29日、同時に発売されたBOOK1と2、さらに2010年4月16日発売のBOOK3に分かれた長編小説です。2012年4月1日から3カ月にわたって刊行され、全6冊からなる文庫版と同様、新潮社から発売されました。

アンケートには、「自分がどこの空間を読んでいるのか時々迷子になってしまうような感覚になる。大きな事件があるわけでもないのに不思議な感覚にとらわれて、長編小説なのに読み始めると一気に村上ワールドに誘い込まれる感じがする」「幼い頃に離れた天吾と青豆、2人の主人公の話が交互に綴られていて、全く別のストーリーだと思っていましたが、読み進むにつれて、2人が全く別の境遇でも同じ所に導かれているのが、ページを先に先にと進ませる本」「長い小説だが、読みやすくてストーリー展開も気になるのでどんどん読み進められる。かなりな長編だが、最後まで飽きずに読める」などの回答がありました。
 

1位『ノルウェイの森』32.5%


『ノルウェイの森』は1987年9月4日、講談社から出版された長編小説で、それぞれ赤と緑の表紙が印象的な上下巻に分かれています。文庫版の出版は2004年9月、2010年にはトラン・アン・ユン監督によって映画化されました。

「物語全体が暗い感じではあるが人との関わりを考えさせてくれるところが好きです。人それぞれが事情を抱えていてその中でどのように生きていくのかを改めて考えさせてくれる作品」「恋愛と人間関係がかなりリアルに描かれており、恋愛関係に於ける正解や最適解を導き出すことの難しさや、青春時代の恋と愛についてとても深く考えさせられる文学作品」「ボーイング747から物語がはじまるところからもう好き、年月がたっても忘れないで心の中にいる女性との思い出が美しく、たんたんとつづられているがわかりやすく描写が素敵すぎます。奥が深い、意外にも生死を考えされた作品」などの意見が集まりました。


>5位までの全ランキング結果を見る


※回答者のコメントは原文ママです


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