「有給休暇」の取得率は60%……6年ぶりに改善
2021年の有給休暇について、日本で働く人の取得率は60%となりました。支給日数20日間のうち、12日間の取得です。2021年は、過去11年の調査の中で最高の取得率(2015年と同率)となりました。ただ、アメリカ(80%)やイギリス(84%)など他国と比べると、依然として取得率は低くなっています。
また、コロナ禍の有給休暇の取りやすさについて、半数以上の人が「変わらない」と回答。約3割の人は「取りやすくなった」と答えました。在宅ワークなど働き方の変化が、取得率の改善に関係しているのかもしれません。
2022年の有給休暇は「15日」を取得予定
2022年の有給休暇ついて、日本で働く人の取得予定日数は「15日」(中央値)で、2021年の実績よりも多いことがわかりました。
さらに、日本で働く人の意識について、「以前にも増して、休暇を大切にするようになったか」と聞いたところ、77%が「はい」と回答しました。休暇をより重視する意識が、取得予定日数の多さにつながっているのかもしれません。
日本が「休暇中のステイホーム率」2年連続世界一に
直近で取得した休暇の過ごし方について、日本で働く人の74%が「旅行はせず、ステイホーム」と回答。昨年同様に、世界で最も多い割合となりました。また、2022年の有給休暇取得について、「休暇のうち最低1回は旅行せず、ステイホーム予定」と回答したのは日本(35%)が最多でした。
一方で、ステイホームでも旅行と同様に休息できるか聞いたところ、日本で働く人の61%が「はい」と回答。世界で2番目に低い割合となりました。ステイホーム率は高いものの、他国と比べてあまり休息できていない様子もうかがえます。
日本では「仕事の都合」が休暇取得に影響。他国では「新型コロナ」が影響
有給休暇を取得しない理由について、日本では「人手不足など仕事の都合上難しいため」(20%)が最多でした。次いで、「新型コロナウイルス感染症の影響でどこにも旅行ができないため(16%)」「個人的な都合で難しいため(14%)」と続きました。
一方で、全世界の平均を見ると「新型コロナウイルス感染症の影響でどこにも旅行ができないため」(28%)が最も多く、「新型コロナウイルス感染症への懸念があったため(20%)」と続きます。
日本では、人手不足などの仕事の都合が有給休暇の取得に大きく影響していることがわかりました。
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