【マニアックな業界用語】コーヒー用語編
カフェオレ、カフェラテ、アロマ、フレーバーなど、日々耳にするコーヒー用語。「味の違いは分かるけど、何が違うかはよく分からない」人も意外と多いのではないでしょうか。
今回は「違いの分かる人になれるコーヒー用語」を紹介します!
フレグランス、アロマ、フレーバーの違い
コーヒーを飲むだけでなく、独特の香りを楽しむ人も増えていますが、実はコーヒーには段階によって3種類の香りがあることはご存じでしょうか。
コーヒー豆を挽いた粉の香りは「フレグランス」、その粉で淹れたコーヒーから漂う香りが「アロマ」、そしてコーヒーを口に含んだときの香り(風味)が「フレーバー」です。
それら3つを総称して「アロマ」と呼ぶ場合もありますが、コーヒー通としてはぜひ使い分けたいところ。コーヒー豆の販売店ではフレグランスを、淹れたてのコーヒーカップからはアロマを、そして口の中ではフレーバーを楽しみましょう。
カフェオレ、カフェラテ、カプチーノ、マキアートの違い
カフェオレとカフェラテは、どちらも「コーヒーと牛乳」という意味ですが、生まれた国が違います。
カフェオレ(café au lait)はフランス発祥で、濃く淹れたコーヒーと温かい牛乳を基本的に1:1で入れたもの。朝、目を覚ますために濃いコーヒーを飲みたいけど、起き抜けだと刺激が強いため、牛乳で和らげて飲みやすくしたそうです。
一方のカフェラテ(Caffè Latte)はイタリア発祥で、カフェオレとの違いは3つ。コーヒーが専用のマシンで圧力をかけて素早く(express)濾して抽出したエスプレッソであること、牛乳がマシンの蒸気で温めたものであること、そして牛乳の割合が多いこと(1:4など)。
マシンの蒸気で牛乳を温めると、空気が入って一部が泡状になります。この泡状の部分をフォームミルク、液体の部分をスチームミルクと呼び、カフェラテは液体の部分が多くなるように作ります(1:9など)。
また、カフェラテとの区別が難しいものにカプチーノとマキアートがありますが、ここもしっかり押さえておきましょう。
カプチーノは、カフェラテのフォームミルクの割合を増やして、スチームミルクと1:1にしたもの。ラテよりも泡が多く、エスプレッソと混ざるミルクが減るので、ふわふわでビターな味わいを楽しめます。
マキアートは、イタリア語で「染み」という意味で、エスプレッソに染みをつけるように少量のフォームミルクを注いだもの。エスプレッソの割合が多いので、さらにビターな味わいになります(3:1など)。
ただ、スタバなどの「キャラメルマキアート」は甘いですよね? あれはカフェラテにキャラメルを加えた(染みをつけた)ものです。そのせいで「マキアート=甘い」と誤解していると、いざ頼んだときに苦い思いをするのでご注意ください。
ウィンナーコーヒーは本場ウィーンでは通じない
コーヒーにホイップクリームをたっぷり乗せる飲み方は、オーストリアの首都・ウィーン発祥の飲み方。そのため日本ではウィンナーコーヒー(ウィーン風のコーヒー)と呼ばれています。
ただ、文字通りの意味なので、ウィーンのカフェでは通じません。本場のウィンナーコーヒーを飲みたいと思った場合は「アインシュペナー(Einspänner)」と注文しましょう。
「一頭立ての馬車」という意味で、かつて馬車を操る人たちがカフェで過ごす主人を待つ間、暖をとるために飲んでいたことから、この名前がついたのだとか。
ちなみに、日本で初めてウィンナーコーヒーを提供したのは昭和24年創業の神保町の喫茶店『ラドリオ』だとされています。客である文化人たちの討論が白熱した際にもコーヒーが冷めないように、ホイップクリームで蓋をしたんだとか。いい話ですね……!
余談ですが「ウィンナーコーヒー」で画像検索すると、ソーセージをコーヒーにつっこんだ写真やレシピが出てきますが、これはジョークなので真に受けてはいけません!
違いの分かる人になれるコーヒー用語。カフェや自宅でコーヒーを楽しむ際に、ぜひ参考にしてみてください。
【おすすめ記事】
・「微糖」と「低糖」どっちが甘い? 知っているようで知らない「飲料用語」
・「メイリオ」や「HG創英角ポップ体」ってそういう意味だったんだ! 意外と知らない「フォント用語」
・「キリ番を踏む」「半年ロムってろ」 Z世代には通じない? 懐かしの「インターネット用語」
・B級? IMAX? リブート? 知っているようで知らない「映画用語」
・お笑いに興味ある人なら知らないと恥ずかしい? マニアックな芸人用語