喫茶店の休廃業、調査以来初の100件超で過去最多を記録

東京商工リサーチの調査によると、2021年の「喫茶店」の休廃業・解散が初めて100件に達し過去最高を記録したことが判明。倒産も61件に上り、合計は161件となっています。コロナ禍による生活様式の変化やコーヒー豆の高騰が痛手となったと見ています。

東京商工リサーチの調査によると、2021年の「喫茶店」の休廃業・解散が初めて100件に達し過去最高を記録したことが判明しました。
 

喫茶店の休廃業・解散、倒産件数の合計は過去最多を記録

2021年の「喫茶店」の「休廃業・解散」は100件で、前年比26.5%増でした。2000年の調査開始以来最多だった2018年の84件を大きく上回っています。一方で、「倒産」の数値を見ると前年比8.9%減の61件だったことも明らかとなっています。

「休廃業・解散」と「倒産」の合計は161件となっており、これまで最多だった2020年の146件を15件も上回る結果となっています。
 

倒産数が減った要因としては、休業補償や持続化給付金といったコロナ関連の資金繰り支援が下支えした形です。支援効果が薄まると、倒産の増加が顕在化してくる事態も危惧されています。
 

大手コーヒーチェーンも2極化が進む

大手コーヒーチェーンについても調査しています。「コメダ珈琲店」を展開するコメダホールディングスは、2021年3〜11月の連結営業利益が前年同期比36.8%増の58億4700万円と好調だった一方、「サンマルクカフェ」などを展開するサンマルクホールディングスは27億900万円の赤字、「ドトールコーヒー」のドトール・日レスホールディングスは9億2100万円の赤字となっています。

コロナ禍で生活様式が変化し、商談や時間つぶし、勉強といった喫茶店・コーヒーショップへの需要減に加え、昨今の輸入コーヒー豆の高騰も痛手となったようです。個人経営の喫茶店は、先行きが見えない状況の中、債務超過に転落する前に廃業を決断したと見ています。



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