【マニアックな業界用語】SF編
あなたはこのSF用語、知っていますか?
18年ぶりの続編である『マトリックス リザレクションズ』や、Netflixで話題の『ドント・ルック・アップ』など、近年も話題作が続々と公開。「最近SFファンになった」という人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、基本中の基本! SF好きが初心者に伝えたいSF用語を紹介します!
タキオン(tachyon)
1967年に物理学者のジェラルド・ファインバーグによって命名された、光速より速く運動できるとされている粒子。
映画『スター・ウォーズ』でもおなじみの超光速航法、いわゆるワープの実現だけでなく、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でもデロリアンに搭載された「タキオン・パルス発生器」でタイムトラベルを実現するなど、多くのSF作品の根幹を支えている重要な要素です。
残念ながら、現実でタキオンが観測された例はまだありません。2011年にニュートリノが光速を超えたと発表された際には話題になりましたが、その後の調査で実験設備に不備があったとして撤回され、世界中のSF好きを落胆させました。
タイムリープ(Time Leap)
作家の筒井康隆が小説『時をかける少女』で生み出した和製英語で、自分の意識が時空を超えて、過去や未来の自分に乗り移ること。
体ごと過去や未来に移動する「タイムトラベル」とは違い、同じ時空に同一人物が2人以上存在する矛盾は発生しません。自分の取った選択肢を過去に戻ってやり直す映画『バタフライ・エフェクト』など、タイムリープを題材にした数多くの名作SFが作られてきました。
なお、似た言葉に「タイムループ」がありますが、こちらは同じ時間を繰り返すこと。タイムリープは必ずしも同じ時間を繰り返すわけではないのでご注意ください。
タンホイザーゲートの闇に瞬くCビーム(C-beams glitter in the dark near the Tannhäuser Gate)
映画『ブレードランナー』のクライマックスで語られた伝説の名セリフ。
宇宙での過酷な奴隷労働から脱走して地球に逃げてきたレプリカント(人造人間)のロイ・バッティ(以下、ロイ)は、降りしきる雨の中、自分を抹殺しようと追ってきた主人公を逆に助けた上で、4年しかない寿命を終える間際、最後の言葉を残しました。
「お前ら人間には信じられぬものを俺は見てきた。オリオン座の近くで燃える宇宙船。タンホイザーゲートの闇に瞬くCビーム。そんな思い出もやがて消える。雨の中の涙のように。その時が来た」
生きることのはかなさや宇宙の美しさを感じさせる、映画史上に残る名セリフとされています。
ちなみに「タンホイザーゲート」や「Cビーム」が何なのか、劇中では説明されていません。ロイを演じたルトガー・ハウアーのアドリブだそうです。
いかがでしたか。非現実的な世界観にリアリティを持たせるため、SFには魅力的な用語が数多く存在しています。
SF映画を鑑賞する際は、ぜひ用語にも注目してみてはいかがでしょうか。
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