受験料・指定校推薦・地方格差……男女197人に聞いた「日本の大学受験制度」について思うこと

全国10~70代の男女197人に聞いた、「日本の大学受験制度や習慣」について思うこと。圧倒的に多かったのは「受験料や費用」についての意見でした。そのほか、指定校推薦や地元格差、9月入学についてなど、リアルな声が寄せられました。

All About編集部では、全国10~70代の男女197人を対象に、「大学受験」に関する独自アンケート調査を実施しました(調査期間:2021年12月29日~2022年1月11日)。今回は、日本の大学受験の制度や習慣について思うことを聞きました。
 

受験料・費用について「受けることすらできないのはつらいと思う」

「大学入学共通テスト」を含め、大学の受験料だけでも3~10万円未満の費用が最低限必要となる人が多いのが、昨今の大学受験の現状です。

「大学入学自体の費用もっと安くすべきです。そしてオプションで各講義別に費用を上乗せしていくシステムに変えてほしい(30代男性)」「家庭の経済状況で学ぶ機会を狭めてしまうことがないようにしてほしい(40代女性)」「単純に学費が高額過ぎると思います。日本の大学に限った事ではありませんが、お金儲け優先な運営だから日本の大学生は借金して大学に通わざる得ない状況になっているのだろうと思います。やはり大学は国が運営して学費は税金で賄う仕組みにする事が一番最適なやり方だと思っています(40代男性)」「受験料を下げて欲しいです。受けることすらできないのは辛いと思うので(40代女性)」などのコメントが寄せられました。
 

「一般入試との苦労の差がありすぎる」など、「指定校推薦」への意見も

「指定校推薦が多すぎる(20代男性)」「推薦と一般で受ける苦労の差がありすぎる(20代女性)」「実力不足により単位を落としていることが多いので、実力に見合わないような指定校推薦を減らすべきだと思います(20代女性)」など、「指定校推薦」へのコメントが目立ちました。

また、「目的のはっきりしていない学生が多いような気がします。自分の目的、目標のはっきりとした人が入学できる制度があるといいのにと思います(50代女性)」などの声も寄せられました。
 

地方格差の是正を訴える声……「地元での進学の機会を増やしてほしい」

「地方と都市部で賃金の格差があるにも関わらず、それについて学費の補助制度がありません。本当に学費が一律であることが正しいのか疑問に思います。また、地方は進学に関する情報も少なく、結果的に大学進学率の低い地域もあるのではないかと思います。もし住む場所によって進学率等に差があるならば、それは改善すべきことだと考えます(20代女性)」「学習障害枠があってもいいのではと思います。また、学費だけでなく、入学金や生活にかかわる費用も高いのが大学生活。田舎にも大学を増やすか、キャンパスを増やして、費用面からも地元での進学の機会を増やしてほしいです(30代女性)」など、もっと良い大学があれば地元に残りたかった、とのコメントも。
 

「9月入学、コモン・アプリケーションの導入」 世界で戦える大学へ!

「世界に合わせて9月入学6月卒業にするべきです。でないとグローバル人材を育てるのは無理だと思います(30代女性)」「もっと飛び級を認めた方が良いのではないかと思う(30代男性)」「まだまだ鎖国的だと思うので、コモンアプリケーションの導入など海外在住の日本人や外国の方なども受験しやすいシステムにした方が優秀な方が集まると思う(10代男性)」など、もっと世界と競い合える大学を望む声も多く寄せられました。

※回答者のコメントは原文ママです


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