「学歴フィルター」についてどう思う? 賛成派「合理的」、反対派「時代の流れにそぐわない」の声も

日本の企業の就職活動において存在する、一定水準の偏差値未満の大学出身者を採用選考から除外する「学歴フィルター(在学校名・出身校名フィルター)」。全国10~70代の男女に、賛否両論分かれる「学歴フィルター」へのリアルな声を聞きました。

All About編集部では、全国10~70代の男女197人を対象に、「大学受験」に関する独自アンケート調査を実施しました(調査期間:2021年12月29日~2022年1月11日)。今回は「学歴フィルター」についての賛否と、その理由について聞きました。
 

「学歴フィルター」賛成派の声「見極めの指標として最も合理的」

賛成派で目立ったのは、企業の目線に立ったコメントでした。「業界の品質を担保し、効率よく採用するためにはある一定の基準でふるいにかけたほうが時間や資源が無駄にならなくて済む(20代男性)」「企業が人材を採用するにあたって、優秀である可能性が高い者を採用するのは当然であるし、見極めの指標として学歴が最も合理的だから(50代男性)」など、「就職活動の効率化(40代男性)」を指す声が寄せられました。

また、「学歴は今まで自分が努力した証だと思うからです(20代男性)」「ある程度の思考力や読解力を図るために必要と思うし、今まで遊びも我慢して勉強を頑張ったのでそのくらいの優遇は欲しいと思います(30代男性)」「上位校へ合格するということは怠けたい自分に打ち勝って努力が出来る人だという証明でもあると思うからです。初対面の人の能力や人となりを知る為の情報として必要だと考えます(30代女性)」など、学力は今までの努力の証しとして評価してほしい、とのコメントも。
 

「社内での人間関係を考えると賛成」の声も

個人的には反対寄りであるものの、企業側の目線では賛成、との声も。「自身も実力主義な考えではあるものの、やはり面接をする立場になって見ると大卒と高卒ではビジネスマナーやスキルに差を感じてしまう(30代男性)」「例えば、高卒の人が9割の会社に大卒の人が入社する、もしくは、大卒の人が9割の会社に高卒の人が入社すると考えてみてください。もし、会社の中で学歴が偏っているならば、学歴フィルターをした方が人間関係の問題は起こりにくいのではないかと思います。あえて差別や揉め事が発生するような状況を生み出すのは反対なので、学歴フィルターに賛成です。もし、学歴で差別せず多様な人材を入社させたいならば、社内で学歴の偏りが発生しないような選考をするべきだと考えます(20代女性)」などのコメントも寄せられました。


>(次のページ)「学歴フィルター」反対派の声は?


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