どうなる? 一足早い「2023年の箱根駅伝」戦力分析

2年ぶりに青山学院大学が総合優勝を決めた2022年の箱根駅伝。2023年に99回目を迎える箱根駅伝の展望について、一足早く占っていこうと思います。

99回目を迎える「箱根駅伝」はどうなる?

第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(写真:松尾/アフロスポーツ/日本スポーツプレス協会)

2年ぶりに青山学院大学が総合優勝を決めた2022年の箱根駅伝(第98回東京箱根間往復大学駅伝競走、1月2日・3日開催)。2023年に99回目を迎える箱根駅伝の展望について、一足早く占っていこうと思います。
 

優勝候補・上位候補は?

2022年の箱根駅伝の結果から、青山学院、順天堂、駒澤、東洋、東京国際、中央、創価、國學院、帝京、法政の10大学がシード権を獲得。2023年の箱根駅伝への出場を決めています。大会新記録で優勝した青山学院大学は出走メンバー8名が残り、優勝候補筆頭ではないかと思います。2位順天堂大学・3位駒澤大学、シード権を10年ぶりに獲得した中央大学も上位候補になってきそうです。

●青山学院大学
2022年箱根駅伝の出走メンバー8名が残り、一歩も二歩もリードか。4区と6区を走った選手が卒業しますが、補欠登録だった選手・メンバー入りしなかった選手の中にも有力選手も多数おり、戦力的には今回より充実すると予想されることから、優勝候補筆頭と言えるでしょう。

●順天堂大学
往路5位のメンバーが全員2・3年生であり、復路も伝統的に強いことから次回も上位候補といえるでしょう。2021年の東京五輪にも出場した三浦龍司選手(現2年)の起用区間によっては青山学院大学を大いに慌てさせることができそうです。

●駒澤大学
今回出走メンバー9名が残ることに加え、2022年春には有力高校生が入部予定。2区区間賞を獲得したエース田澤廉選手(現3年)は世界選手権(世界陸上)出場を狙っており、もし出場となれば秋口の駅伝は欠場する可能性もあるため、選手層の底上げが必須になるでしょう。

●中央大学
総合6位となり、10年ぶりにシード権を獲得。4年生の抜けた穴は大きいですが、春には有力な高校生がこぞって入部予定。第100回大会の優勝を狙うとのことで、さらに強化が進むことが予想されます。秋からの駅伝シーズンだけでなく、春のトラックシーズンから注視が必要になりそうです。

●東京国際大学
年々、選手層に厚みを増しており、3年連続のシード権を獲得。丹所健選手、イェゴン・ヴィンセント選手(ともに現3年)のラストイヤーとなる次回大会で爆発力を生かせれば、往路優勝のチャンスもあるといえるでしょう。
 

「予選会」での出場権争いも混戦予想……

一方で、東海大学や早稲田大学といった強豪校がシード権を逃しています。第99回箱根駅伝に出場するためには、例年10月に開催予定の「予選会」を突破しなければなりません。

予選会では上位10位までが箱根駅伝出場権を獲得できますが、第98回大会に出場できなかった大学ももちろん予選会突破を虎視眈々と狙っています。

出場を狙う大学には、たとえば拓殖大学、大東文化大学、上武大学、城西大学といったかつての常連校などがあげられるでしょう。第100回大会で出場を目指している立教大学は、選手の顔ぶれからして1年前倒しで予選会を突破する可能性もあります。流通経済大学は、前大東文化大学監督の奈良修監督が就任。2022年の箱根駅伝に向けた予選会では17位になるなど着実に強化が進んでいます。

常連校・古豪・新鋭校が混在し、まさに激戦。今回の箱根駅伝に出場できたからといって予選会を勝ち抜ける保証はなく、出場校の顔ぶれが変わる可能性も大いにあるでしょう。
 


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