優勝候補はどの大学? 箱根駅伝2022の見どころ

第98回箱根駅伝(第98回東京箱根間往復大学駅伝競走、2022年1月2日・3日開催)が近づいてきました。ここでは前哨戦や加味した優勝候補についてご紹介します。

いよいよ、第98回箱根駅伝(第98回東京箱根間往復大学駅伝競走、2022年1月2日・3日開催)が近づいてきました。
 
今回の箱根駅伝に出走するのは前回の箱根路でシード権を獲得した10校、予選会を突破した10校、関東学生連合チームの計21チームとなっています。予選会からは明治大学や中央大学といった伝統校に加え、駿河台大学が念願の初出場を果たしました。前回大会まさかの予選落ちをした常連校・中央学院大学も2年ぶりの復帰です。

ここでは、前哨戦の結果と筆者の見どころを加味して、優勝候補についてご紹介します。
 

優勝争いは……? 注目の大学は8校

早速ですが、優勝候補について見ていきましょう。

選手層の厚さから優勝候補……青山学院大学
前哨戦の出雲駅伝・全日本大学駅伝、ともに2位と、優勝こそ逃しましたが常に上位進出を果たしており、安定した成績を残しています。

青山学院大学はエントリーされた16番目の選手までの走力が高く(エントリー選手16名の10000m自己ベストが全員28分台)、他大学を1歩リード。こうした点においても隙がなく、得意の箱根駅伝で実力を発揮するのではないでしょうか。

難所の2区と5区が強い……創価大学
タイム差がつきやすい難所の2区と5区に実績者がおり、両区間である程度の計算がたっている創価大学。出雲駅伝7位、全日本大学駅伝に至っては選考会(予選)で落選するなど、戦力が読めない部分はありますが、前回大会のようにうまく逃げ切れれば優勝が見えてきそうです。

春先の勢いが戻れば……駒澤大学・早稲田大学
駒澤大学は前回大会優勝、今季は春先に好記録が続出したまま駅伝シーズンへ。出雲駅伝は5位も、全日本大学駅伝で2連覇を達成。いずれも故障者などがおり、ベストメンバーを組めなかったうえでの結果でした。故障者が戻れば青山学院大学の対抗として名前が上がる存在になるでしょう。

早稲田大学も10000m27分台の選手を3名擁するなど、エースの走力は出場校随一。駒澤大学同様、駅伝シーズンに主力選手の故障者が目立ちましたが、箱根駅伝のエントリーには間に合っており、彼らの復調具合によっては往路の主役になる可能性も秘めています。

エースだけではない……順天堂大学
エースの走力が話題になりがちな順天堂大学ですが、エース以外の選手の活躍もあり全日本大学駅伝で3位に入り、総合力の高さを見せつけました。全日本大学駅伝では優勝した駒澤大学とわずか1分22秒差と実力に差はなく、箱根駅伝では5区・6区次第では優勝のチャンスもあります。

戦力充実、初優勝なるか……東京国際大学・國學院大学
初優勝も見えているのが、2021年の出雲駅伝を制した東京国際大学。全日本大学駅伝も5位と徐々にレベルアップしています。1区を上位で通過すれば、エースで大きな貯金を作ることが濃厚であり、ライバル校を大いに慌てさせたいところです。

國學院大学は全学年に有力選手がおり、戦力の充実度は箱根駅伝総合3位になった第96回大会並みとも言われます。前回大会を走った6名全員がエントリーされているのも強みですが、第96回大会の3位という結果を見て入学した有力な1年生たちの走りにも注目です。

予選会から上位へ……明治大学
箱根駅伝予選会1位通過の明治大学は、その予選会から約2週間後に行われた全日本大学駅伝でも7位に入るなど、過酷なスケジュールのなかでも結果を残してきました。各学年に核となる選手が多く、選手の顔ぶれは上位校と遜色ありません。
 

まとめ:有力校は青学も、上位チームの力は拮抗……

このように、今大会は青山学院大学が有力で、前回優勝の駒澤大学や準優勝の創価大学を含めて上位チームは拮抗した状況と言えそうです。青山学院大学が逃げ切らないように、他大学がどのようにレースを進めていくかが最大の注目ポイントとなりそうです。

最後に、第98回箱根駅伝においても主催の関東学生陸上競技連盟より、沿道での応援・観戦は自粛の要請が出ています。テレビで見るほうがデータ速報などを駆使でき、レース全体の状況も把握しやすく、速報性もあることから、コロナ禍に限らず元々、ご自宅で観戦することを筆者は強く推奨していました。今回も、連盟の要請に従い、テレビやTVerなどで観戦するようにしましょう。
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