10年間で国内企業の働き方はどう変わったのでしょうか。本記事では、月間平均残業時間のデータを紹介します。
月間平均残業時間は10年間で22時間減少
「月間平均残業時間」の推移を全体で見ると、2014年から減少傾向となっています。2012年は月間平均46時間だったのに対し、2021年は24時間という結果に。10年間で平均22時間減少しました。数値が大きく変化している年はなく、段階的に減っている様子が分かります。コロナ禍に入った19年から20年も大きな変化は見られません。
年代別では、10年で世代間の差がなくなり最も残業が少ないのは20代
年代別で見ると、2012年時点では年代ごとに大きな差があったことが分かります。最も残業していたのは20代の平均48.5時間、次いで30代の46.2時間、40〜50代は40.1時間でした。少しずつその差は縮まり、2015年には20代(41.3時間)と30代(40.2時間)の差がほとんどなくなっています。2016年で両者は逆転し、2021年時点では20代が23.5時間と、最も残業時間が少ないという結果に。
若い世代を中心に「ワークライフバランス」を重視する傾向が強く、コロナ禍によるリモートワークなども影響していると推察されます。
10年間で最も残業時間が減った業界は「建築、土木、設備工事」
30以上に分けた業界別のデータを見ると、10年間で変化が大きかった業界TOP3は、1位「建築、土木、設備工事(37.6時間減少)」、2位「コンサルティング、シンクタンク(36.8時間減少)」、3位「放送、出版、新聞、音響(35.1時間減少)」でした。2021年時点で最も残業時間が少ない業界は、「ファッション・アパレル・繊維」で13.5時間。
各業界に在籍する回答者からのコメントを見ると、「働き方改革に熱心に取り組んでおり、5年前と比べて風土も変わった。しかし他産業と比べると残業時間は長い(清水建設)」や「働き方改革の影響を受けて、非常に働きやすくなったと感じている。以前は深夜残業が当たり前。残っている人ほど頑張ってて偉いといった雰囲気が強く不満だった(アビームコンサルティング)」といった声が寄せられています。
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