2021年のヒット商品といえば、何を思い浮かべますか? All About編集部では、年末企画「2021年に売れた人気商品」と題して、編集部が選んだ注目商品を紹介しています。今回は、SNSやテレビでも話題となった「マリトッツォ」です。
「マリトッツォ」とは?
マリトッツォとは、フランス発祥の「ブリオッシュ」などのパンにたっぷりのクリームを挟んだベーカリーまたはスイーツです。イタリアでは、バール(コーヒーショップ)などで朝食として食べる人が多いのだとか。
日本では2020年末頃からカルディコーヒーファームやスイーツ専門店、各コンビニエンスストアでも販売され、話題となりました。今回はオレンジピールやチョコチップ入りのマリトッツォに加え「どらやきマリトッツォ」などの“味変マリトッツォ”も発売しているセブン‐イレブン・ジャパン 商品本部 デイリー部 ベーカリー・スイーツ担当 重信 晴香さんに、マリトッツォ開発時のこだわりポイントや発売後の反響などを伺いました。
和風マリトッツォ「どらやきマリトッツォ」はどのようにして生まれたのか
――2021年は「マリトッツォ」ブームが起きましたが、セブン‐イレブンではどの段階で商品化を検討されたのでしょうか。
マリトッツォが話題になる以前から、パンとスイーツを組み合わせた新商品を発売できないかと検討していました。
マリトッツォ自体は2021年の2月の下旬ごろから、お客さまにとって身近なセブン‐イレブンでも、クリームとブリオッシュパンを組み合わせて作ることができないかと検討をし始めました。
――セブン‐イレブンではオレンジピール入りの、いわゆる王道ともいえる「マリトッツォ」だけでなく、「どらやきマリトッツォ」などのアレンジを加えたメニューを展開されています。狙いやキッカケがありましたら、教えてください。
もともとおいしいあんことクリームを挟んだこだわりのどら焼きを、もっと多くの方に召し上がっていただきたい! と思っていました。
今回ご好評をいただいたマリトッツォと組み合わることで、和風マリトッツォとして可能性があるのではないかと思い、開発に至りました。
従来のどら焼きと比べて、生地とクリームの比率をマリトッツォに合わせることで、よりクリームを味わっていただけるよう仕立てました。
「マリトッツォ」のために専用の器具を一から開発
――「マリトッツォ」の商品開発にあたり、難しかった点やこだわった点はありますか?
マリトッツォならではの見た目にこだわったため、専用の器具を一から開発しました。
また、パン工場で専用のブリオッシュ生地を焼き上げること、スイーツ工場でおいしいクリームを丁寧にトッピングするという工程を、全国の工場で統一して作り上げることが難しかったです。
――他のスイーツと比較して「マリトッツォ」の反響や、予想外の反応などはありましたか?
SNSを中心に多くのお客さまからご好評を頂いています。
どら焼きマリトッツォについては「これはどら焼きなのか? マリトッツォなのか?」などの投稿が寄せられ、多くのお客さまに関心を持って頂けてうれしかったです。
――今後の展開について教えてください。
今後の商品については検討中です。クリームだけではなく、具材感や見た目も楽しめる商品を考えています。
――ありがとうございました。
セブン‐イレブンでは12月21日より順次、マリトッツォの新商品「イタリア栗のモンブランマリトッツォ」を一部地域で発売予定です。栗づくしのマリトッツォとのことですが、どんな味なのでしょうか。気になる人はぜひ味わってみてください。
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