味噌会社の新挑戦! 味噌ヌーボー
新米、マツタケ、サンマ……。食欲の秋は、いろいろな初物が楽しめる時期。ワインの世界では新酒のボージョレ・ヌーボーがおなじみですが、なんと味噌の世界にもヌーボーが登場しました。
それが長野県のひかり味噌株式会社が販売する「2021 年味噌ヌーボー 初熟(はつなり)」(864円税込/400g)。10月20日から、首都圏のスーパーなどに並んでいます。ちなみにヌーボーとはフランス語で「新しい」の意味です。
本来、味噌は季節を意識せずに1年中食べられる発酵食品ですが、ひかり味噌ではあえてこれまでになかった「味噌の初物」という新たな提案にチャレンジ。味噌の仕込みに適しているといわれる大寒(2021年1月)に仕込んだ味噌を、2021年のヌーボーとして販売しました。
加温することなく、自然の力にまかせた天然醸造で、初夏の気配が漂い始めた頃に「天地返し」(※味噌の上下を入れ替えること)を実施。空気に触れさせることで発酵を促し、うま味やコクを引き出しているそうです。原料は2020年の秋に収穫したばかりのコシヒカリに、大豆「トヨハルカ」、国産海塩「海はいのち」を使用。米麹の割合は、大豆1に対して米麹1.2を使った12割で、麹の甘味が感じられます。
ゆくゆくは秋の風物詩のように定着し、「味噌の初物の季節だな」「今年の味噌はどんな味わいかな」と毎年楽しんでほしいと思っているそうです。
味噌ヌーボーのおすすめレシピ
商品の特徴について、ひかり味噌の広報担当者は次のように話します。
「淡色系味噌は単調な味わいになってしまうことも多いのですが、これまでにない明るさのきれいな色と“フレッシュ”という言葉がぴったりのすっきりした香りながらも、素材のおいしさや天然醸造ならではのうま味、甘味などの奥深さも感じられる味噌です。天然醸造の場合、短期間では熟成が進まないのではないかという懸念もありましたが、例年の初夏より一足早く天地返しをおこない、おいしい味噌に仕上がりました」
味噌ヌーボーを使ったレシピとしては、味噌汁はもちろん、味噌のおいしさを味わうために、おにぎりに塗ってグリルなどで軽く焼く「味噌おにぎり」にしたり、好みの野菜を蒸して味噌をつけて食べたりするのがおすすめとのこと。
ヌーボーと長期熟成の味噌の違いって?
味噌ヌーボーの仕込みは約9カ月。自宅でつくる手前味噌などは早ければ、半年くらいで完成します。一方で、「〇年熟成」をうたう長期熟成させた味噌もよく見かけますね。一体何が違うのでしょうか。
「一般的に長期熟成味噌は、深いコクと重厚な香り、複雑なうま味が特長です。一方、味噌の初物は天然醸造ながら淡色で仕上げた軽やかな香りと甘味、かつてないフレッシュ感が持ち味です」(ひかり味噌広報担当)
ちなみにワインなら長期熟成させるほど高級になるイメージがありますが、味噌の場合はどうでしょうか?
「長期熟成の内容にもよりますが、当社の場合、天然醸造の長期熟成品については、国産原料にこだわり、伝統的な製法を取り入れ、長期間職人が管理しています。味わいも通常品とは異なる奥深い特別なものとなりますので、やや高い価格帯で販売させていただいております」
単純な比較はできませんが、参考までに、ひかり味噌が販売する大寒仕込み・天然醸造で3年熟成させた「特選味噌 雅」という商品は1944円税込/500gです。
味噌は変色しても大丈夫?
今回の「2021年味噌ヌーボー 初熟(はつなり)」は明るいきれいな色が特徴ですが、一般的に味噌は時間が経つと、茶色が濃くなります。どうしてなのでしょうか。
「色が濃くなるのは、原料である大豆などのアミノ酸が糖と反応して褐変するメイラード反応とよばれる現象のため。どんな味噌でも味噌の着色は、時間が経つほどに進みます」(ひかり味噌広報担当)
変色によって風味が変化することもあるので、購入後は冷蔵庫での保管がおすすめとのことです。
どんなジャンルでも初物はワクワクしますよね。この秋ならではのフレッシュな味噌を、ぜひ楽しんでみませんか。
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