【高校生が投資にチャレンジ!9】高校生の金融教育。親の本音は「自分だってお手上げなのに、どうやって教えればいいの?」

親世代にとって、将来のお金の不安といえば「老後資金」です。でもそれより前に、子育てをするためのお金や教育資金が必要になります。正直お金のやりくりで精いっぱいという親も少なくない中で、子供への金融教育と言われても……と思うのは仕方ないでしょう。それに、「どうやってお金のことを教えていけばいいのか」。これが非常に大きな課題です。

子どもの金融教育に必要なこととは

 

「お金」のことを親がどうやって子どもに教えればいいのか

親世代にとって、将来のお金の不安といえば「老後資金」です。でもそれより前に、子育てをするためのお金や教育資金が必要になります。正直お金のやりくりで精いっぱいという親も少なくない中で、子どもへの金融教育と言われても……と思うのは仕方ないでしょう。それに「どうやってお金のことを教えていけばいいのか」。これが非常に大きな課題だと筆者は考えています。
 

筆者は幸いにも13年ほど積立投資をしてきているので、多少なり投資の知識はあると思っています。でも、40代の筆者と同世代の親たちの話を聞くと、もしかしたら筆者はレアケースなのかもしれないと思うこともあります。というのも、同世代の知人で積立投資をしている人に会ったことがないからです。それにお金に関しては「う〜ん。よく分からない」「そもそもどうやって勉強したらいいのか分かんないよ〜」との声も少なくありません。親から教えてもらえなかったなどの理由で、お金に対して尻込みをしていることもあるのです。
 

親は投資の実体験が少ないケースも

同世代の親たちは貯金はしていますが、「増やす」という考えを持っていないケースが多いというのが筆者の肌感覚です。だからこそ、自分に知識がないのに子どもにどうやって教えたらいいのか、それが親世代の抱える問題の1つになってきます。
 

本やネット上の情報を見れば、ある程度は知識を得ることができますが、実践的な話がどこまでできるのか、具体的な例や失敗談などを含め、どれだけリアリティを持って話せるのか。そこが子どもに伝えるときの重要なポイントになるのではないかと筆者は思います。それができないことが、親側の課題なのかもしれません。
 

教える側の育成も必要なのでは?

「お金は一生付き合っていくもの」という基本的な考えがある中で、子どもと最も密接な関係にある親を含め学校の先生や外部の講師など、教える側が不足しているのが現実ではないでしょうか。それがある限り、子どもへのお金の教育を普及させ、「当たり前のことだよね」という考えを根付かせるのは至難のわざではないかというのが、高校生の子どもを持つ親である筆者の率直な意見です。
 

国が本気で子どもへの金融教育を考えるのであれば、教える側をどうやって育てていくのかは無視できないと思います。その部分にもしっかりフォーカスしつつ、本腰を入れて取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。
 

チャンスを無駄にしないでほしい

一方で、これからの社会を生きていく子どもたちが、お金や投資を学べる機会を持てることには、素直にうらやましい気持ちがあります。筆者自身、お金に関しては「ああ、もっと早く知っていればな〜」と思うことがたくさんあるからです。せっかくのチャンス、無駄にしないでほしい。そんなことを、親として考えてしまいます。
 
 


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