JR九州のコーポレートカラー「赤」を配色し、毛筆の「かもめ」の書体を採用
列車名は既に決まっているように「かもめ」で、これは博多駅と長崎駅を結ぶ在来線特急の愛称を踏襲するものだ。そして新幹線用の車両は、東海道新幹線と山陽新幹線で使用されているN700Sをベースとしつつ、白を基調としながらも、JR九州のコーポレートカラーである赤を配色し、シンボルマークやロゴを加えている。
また、毛筆の「かもめ」の書体をエクステリアデザインとして配置した。これは、現在、博多駅と鹿児島中央駅の間で走っている九州新幹線「つばめ」と同様だ。「新幹線つばめ」のDNAを持続させ、 変化・進化させて「新幹線かもめ」を表現するものとしている。
デザイン担当は、JR九州の最近の車両を手掛けている水戸岡鋭治氏。インテリアのコンセプトは、「優しい、 明るい、 楽しい、 心地良い、 美しい」をテーマに色、 形、 素材をセレクトし、和洋折衷、 クラシックとモダンが組み合わされた、 懐かしくて新しい空間を表現したと説明する。
列車は6両編成でグリーン車はなく、すべて普通車である。そのうち、1~3号車が指定席で通路を挟んで2人掛けの座席が並ぶ。ただし、1号車=菊大柄、2号車=獅子柄、3号車=唐草と車両ごとにデザインを変えているのは、「つばめ」と同じやり方だ。乗るたびに異なる車両に座り、気分を変える楽しみが持てる。
自由席車(4~6号車)は、通路を挟んで2人席と3人席が並ぶ。これは、通常の新幹線車両と同じだ。
デザインの斬新さやゆったりした乗り心地を堪能したいので、どうせなら、指定席車に座りたい。また、3号車のデッキはトイレ周辺に遊び心を持たせた空間としている。詳細は未定のようだが、どんなデザインとなるのか興味津々だ。
N700Sを離れ、オリジナリティーを追求したとは水戸岡鋭治氏の弁。九州らしいオンリーワンの車両とアピールしている。実際の車両に乗車できるのが今から楽しみだ。
資料提供=JR九州
【おすすめ記事】
・JR九州のユニークな駅 レトロな駅vs水戸岡デザイン駅
・水戸岡鋭治の新デザイン観光列車「ろくもん」とは?
・「観光列車」満足度ランキング! 一生に一度は乗りたいTOP10【2021年】
・三大都市圏の「鉄道混雑率」がコロナ禍で激変! 主要路線の気になる状況は
【関連リンク】
・プレスリリース