若者でもあり得る「孤独死」 一人暮らし層が死の恐怖を感じるのはどんな時?

身寄りがなく、一人暮らしをしている高齢者に起こりやすいと言われる「孤独死」について、終活に関する情報を発信するメディア「終活瓦版」を展開する林商会は20〜30代の男女300名に「若者の孤独死に関する意識調査」としてアンケート調査を実施しました。

身寄りがなく、一人暮らしをしている高齢者に起こりやすいと言われる「孤独死」。

突然の死に気付かれることなく、違和感を覚えた近隣住民が安否を確認するとすでに死後数カ月経過していた……。なんて事例も少なくありません。

終活に関する情報を発信するメディア「終活瓦版」を展開する林商会は、20~30代の男女300人に「若者の孤独死に関する意識調査」としてアンケート調査を実施。若者には縁のないことのように感じますが、実はこのご時世、20代や30代の若者でも「孤独死」する事例があるようです。
 

若者の孤独死事例の認知度は約50%

まずは「20代や30代の若者が孤独死した」という事例を知っている人はどのくらいいるのかを調査。その割合は「はい」が47%、「いいえ」が53%と、若者の孤独死事例を知らない人の方がほんの少し多い結果となりました。約半数は若者が孤独死するという事実を知らないようです。
 


続いては孤独死に対する危機感について調査してみました。「現在の生活で孤独死について不安に感じたことはありますか?」と尋ねたところ、「全く不安に感じない」(48%)「あまり不安に感じない」(21%)と、どちらかというと不安に感じない人が6割以上を占めていました。

まだ「死」というものを身近に感じることが少ない世代なので当然の結果とも思えます。しかし居住状況ごとに分析してみると、状況の違いによって不安度が異なることが分かりました。
 

一人暮らし層は同居・同棲層より不安の割合は18ポイント高い



一人暮らしをしている層だけ「全く不安に感じない」の割合が35%と低く、反対に「たまに不安に感じる」の割合が34%と高い結果となりました。

反対に同居や同棲をしている層は「全く不安に感じない」が約6割と、不安に感じにくいことが判明。「それなら実家暮らしも同居人がいるので不安に感じにくいのでは?」と考えるでしょうが、実は同居・同棲層よりも不安指数は高め……。これは一体なぜでしょうか。
 

「一人暮らし層」は体調不良の時に最も不安を感じる

同居・同棲中の層の回答は「今は同居人がいるので不安に感じない」または「老後一人になったら不安だけど……」という意見が多い印象でした。確かに、日ごろから家で関わる人がいる場合は「孤独」というワードですらイメージしにくいですよね。

しかし、現在同居人がいたとしても不安に感じるという人は、「夫が長期出張に行ってるとき、いま死んだら、とか考えます」(30代パート・アルバイト女性)、「夫が出張中に災害があった時」(20代パート・アルバイト女性)などの意見があがりました。

同じく同居人がいる「実家暮らし」層の意見では、「自分は歳を取ってからもちゃんと働いて生活ができるのか」(20代その他女性)、「未婚のため、両親が亡くなったら家族がいなくなるため」(30代その他女性)などの声が。

今は親と同居しているため孤独死しにくい環境ではありますが、「このまま結婚せず親が亡くなってしまったら……」と考える人は少なくないようです。

一番不安指数の高かった「一人暮らし」層で圧倒的に多かったのは、体調不良の時に「このまま最悪の事態になったらどうなるのか……」と身近に不安を感じたとの意見です。

誰かと同居していれば何かあっても手助けしてもらえるという安心感がありますが、一人暮らしをしているとそうはいきません。このご時世、仕事以外で人との接点も少なく「人と会わないのが当たり前」にすらなっています。自分の身に危険が及んだとき誰にも気付いてもらえないかもしれないと考えるのは当然なのではないでしょうか。

可能な限り、孤独死するリスクは抑えたいものですね。

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