コロナ禍における高齢者の気持ち……2人に1人が「死」を連想

Good Serviceは、全国60歳以上の男女1002人を対象に「新型コロナウイルスと心の変化」に関する調査を実施しました。コロナ禍で「死」を想起する人は約5割という結果が判明。また、コロナ対策として「3密を避ける」高齢者が最多でした。

Good Serviceは「新型コロナウイルスと心の変化」に関する調査結果を発表しました。同調査は、全国60歳以上の男女1002人を対象に、5月18~19日の期間で実施。

2020年6月にも、Good Serviceは同様の調査を実施しました。約1年経った現在、高齢者の心境に変化はあるのでしょうか。
 
>>前回の調査結果はコチラ
 

コロナワクチンを「まだ1回も摂取していない」高齢者は約9割

コロナワクチンをまだ1回も摂取していない高齢者は約9割
コロナワクチンをまだ1回も摂取していない高齢者は約9割
 
新型コロナウイルスワクチンについて「まだ1回も接種が完了していない」という人は約9割でした。2回接種が完了した人は1%で、2回目の予約が取れている人は4.2%と、かなりの少数派。

接種が完了している人からは「安心感がある(60代男性)」などの回答が多く寄せられた一方で、完了していない人からは「早くワクチンを接種して安心したい(60代男性)」など、不安や焦りの声が寄せられました。
 

コロナウイルス感染による「周りへの迷惑」を恐れる高齢者は約7割

感染による「周りへの迷惑」を恐れる高齢者は約7割
感染による「周りへの迷惑」を恐れる高齢者は約7割
 
コロナ禍での家族や友人との交流について「早く会いたいが感染が怖いため、自粛している」という人が53.1%、「感染が怖いため、数回しか会っていない」という人は25.3%でした。昨年6月の調査では「早く会いたいが感染が怖いため、自粛している」という回答が50.6%。ほとんど変わらない様子がうかがえます。

新型コロナウイルスに「怖い」と感じていることは「感染したら周りに迷惑をかけてしまうこと」(68.2%)が最多。次いで「高齢者の重症化率が高いこと」(53.1%)と続きました。昨年6月の調査と同様、周りへの迷惑を恐れている人が多い結果に。
 

コロナ禍で「死」について考えたことのある高齢者は約5割

コロナ禍で約5割の高齢者が「死」を連想
コロナ禍で約5割の高齢者が「死」を連想
 
コロナ禍での「死」について、48.0%の人が「考えたことがある」という結果になりました。昨年6月時点でも4割以上の方が死について「考えた」(45.4%)と回答。

考えたことや不安を誰かに相談したか質問したところ「誰にも相談できなかった」という人が59.3%と最多で、次いで「パートナーに相談していた」という人は30.8%でした。「誰にも相談できなかった」という回答は昨年6月の調査結果(49.4%)よりも増加。
 
また、自分が亡くなってしまうことについての身内に対しての気持ちは、「迷惑をかけたくない」(65.3%)という回答が最も多く、昨年6月の調査と同じく6割以上を占める結果に。次いで「契約などの整理をしておかないといけない」(13.0%)との回答が票を集めました。
 
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