「バカとブスこそ東大に行け!」の名言でも知られる人気作『ドラゴン桜』。現在、「日曜劇場」(TBS系)で放送中のドラマは、大学受験を控えた高校生だけでなく、中学生や小学生にも人気となっています。

学力の低い高校生が、阿部寛演じる元ヤンキーの弁護士・桜木健二の指導のもとで東大を目指す物語。独自の勉強法と、厳しくも愛のある物言いで子どもや保護者たちを巻き込んでいく熱いストーリーとなっています。桜木から繰り出される言葉の数々は、中学受験生をかかえる保護者にも響くものがあります。7話の放送を前に、これまでのエピソード(1~6話)で登場した名言に注目してみました。
 

名言1.「東大がいちばん求めている力は、どれだけ本質を考える力があるかだ」

第3話、「unite」という言葉の意味について問われた生徒の一人が「昔の人が決めたんでしょ」といった内容の回答をした場面で、桜木は言います。日常目にする全てのものに対して“なぜ”を考え、本質を見ることが重要だと。

昔からそうなんでしょという考えじゃダメだ。物事には意味がある。本質がある。なぜこの問題はこう書いてあるのか。なぜ俺たちは一見こんな遊びみたいなことをさせているのか。あらゆる角度から本質をとらえるんだ。

年々、難化しているといわれている中学受験の問題。単純な知識の詰め込みだけでは対処できない問題が増えています。基本的知識は重要ですが、その知識をもとにした応用力を問われたり、自分なりの考えをまとめる記述式の問題も。日常生活で目にしたものに疑問を持つ広い視野が求められています。

子どもに「なんで?どうして?」と聞かれたときは、本質をとらえる力を鍛えるチャンス。単純に答えを教えるだけでなく、ぜひ一緒に理由を考えてあげたいですね。
 

名言2.「勉強ってのはなぁ、この国で許された唯一の平等なんだ」

同じく第3話で、東大専科をバカにした多くの生徒の前で桜木が熱く語りました。

誰かのせい、国のせい、時代のせい。他人をたたき批判して、文句を言って何が変わる。ルールを作ってる奴らはなぁ、この状況がおいしいからこういう仕組みにしてんだ。自分は関係ねぇからなんて言ってたら、一生だまされて高い金払わされ続けるぞ。

なぜ社会はこうなってるのか、誰がどんな意図でこの仕組みを作ったのか、本質を見抜き、自分なりの答えを出す力をつけろ。その時はじめて、馬車馬が人間になれる。そのためには勉強するしかねぇんだ。勉強ってのはなぁ、この国で許された唯一の平等なんだ。

理不尽な世の中に息が詰まりそうになったとき、ただ文句を言っているだけではなにも変えられない、ルールを作る側に行くという発想を持てるかどうか。小学生が完全に理解することが難しくても、「なんで子どもは勉強しなきゃいけないの?」と聞かれたときに役に立ちそうな考え方ではないでしょうか。

将来の夢やなりたい職業などを明確に持っている子どもであれば勉強する目的はシンプルかもしれませんが、遊ぶ時間を犠牲にして、勉強に追われていると「なんで自分はこんなに勉強しなきゃいけないんだっけ?」と思うことも出てくるはず。

たとえ今、具体的な夢やなりたい職業がなくても、勉強することで世の中の流れや社会の仕組みを知れば、仕事の幅が広がったり、起業するなどの選択肢も出てきます。長い人生で勉強し続けることの重要性やその意味を教えてあげたいですね。
 

名言3.「ご自分のお子さんを信じてあげられますか」

第4話。「うちの子が東大に受かるはずがない」という生徒の親たちに桜木が対峙する場面です。

子どもたちが持つ強い意志を壊すもの、それは、親の否定です。10代の子どもは親に相談すると、ほぼすべての結論が否定で終わってしまう。さきほどお2人は、うちの子は東大に受かるわけがないと言ってましたよね。受験にとっていちばんの敵はどうせ受からないという先入観。固い考え方です。そしてそれをいちばん植え付けるのは、親なんです。

東大受験に挑む大学受験とは比較にならないほど、親が関わる部分が多いのが中学受験。塾選びからはじまり、家庭学習の管理や志望校の選択など、どうしても親が主導になりがちです。

難関中学に合格した保護者を取材した際にも、直前になって志望校を変えたいと言い出した子どもの気持ちを信じて見守ったという声がありました。親の管理下に置いておかなければならないと思いがちですが、子どもの能力や頑張りを認めて信じてあげることこそが、子どもの力になるのかもしれません。
 

番外編! 中学受験でそのまま使える「東大合格必勝法 家庭の10か条」

同じく第4話。ドラマ放送後に話題になった「家庭の10か条」は、難関中学に合格した保護者を取材した際も、家庭での習慣を大切にしているという意見が多く、中学受験でもほぼそのまま使えるのではないかと感じました。

1.一緒に朝ごはんを食べること
2.何か1つでも家事をさせること
3.適度に運動させること
4.毎日同じ時間に風呂に入らせること
5.体調の悪いときは無理をさせず、休ませること
6.リビングはいつでもかたづけておくこと
7.勉強に口出ししないこと
8.夫婦仲良くすること
9.月に一度家族で外食すること
10.この10か条を父親と共有すること

運動させることの重要性についての考え、習い事をさせていた保護者の声はこちらの記事(「難関中学」合格家庭は遊びにも本気だった)でもご紹介しました。取材した中でも、「夜遅くまで勉強をさせるより早寝・早起きを重視した」「家族での会話の時間を大切にしていた」という話がよく出てきたことから、桜木の言葉には納得。

受験にとって重要なことは、日常生活を大切にすることです。とかく、受験のためにすべての時間を勉強に使わせたりして、家庭を非日常空間に変えてしまう。子どもは自分が家庭に負担をかけていると罪意識を感じ、やがてそれは重圧に変わり、受験を放棄してしまう。そういった失敗をしないために、家庭の日常は変えないでください。日々の生活を大切にする生徒こそが受験に勝つんです。

心身ともに健康な日常生活を維持することこそが、重要だといえそうです。

3日間の勉強合宿にのぞんだ第6話でも、受験生が本番で力を出し切るために最適な食事や運動など生活習慣全般のポイントが散りばめられていました。また6話のもうひとつのキーは、「読解力」の重要性について。「読解力は幼い頃にどれだけ本を読んできたかにかかっている。が、訓練することが可能」と桜木。読解力はすべての教科に役立つと語りました。

人間には上を目指したいという本能がある。覚悟を決めたら生徒は自ら殻を破り、能力を開花させる。教師の役目は、奴らの中に眠っている好奇心を、刺激してやることだ。違いますか?

という5話での言葉にも納得。小学生の子どもにとっては「親」が「教師」の代わりになれそうです。好奇心を満たす本を与えてあげるというのもそのひとつかもしれません。こちらの記事(難関中学に合格した子たちはこんな本&漫画を読んでいた!)もぜひ参考にしてみてください。

子どもの個性を的確にキャッチし、信じること、時代錯誤な大人の考えを押し付けず子どもの価値観を認めること信じることの大切さ……。東大受験だけではない、中学受験生にとっても大事なことを教えてくれるドラマ『ドラゴン桜』。第7話以降もますます目が離せません。


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