軽井沢駅の「駅ナカ」がグランドオープン!

2017年春から工事を進めてきた、しなの鉄道・軽井沢駅の駅ナカ開発プロジェクトがついに完成し、3月23日にグランドオープンした。昨年(2017年)10月27日には歴史ある旧軽井沢駅舎が現役復帰し、同時にガラス張りの有料待合室「森の小リスキッズくらぶ」が開業していた。今回は、その延長上にある「森の小リスキッズステーションin軽井沢」という家族で楽しめる施設が駅構内にできたのである。
 

「森の小リスキッズステーションin軽井沢」とはどんな施設?

オープニングセレモニーの様子

ウッドデッキを敷いた施設「森の小リスキッズステーションin軽井沢」には、延長120mほど線路を敷き、キッズステーション内を1周するSL風ミニトレイン「森の小リスでんちゃ」が走りまわる。

森の小リスでんちゃ

また、かつて信越本線の急行列車として活躍し、引退後は旧軽井沢駅舎脇にアプト式電気機関車やEF63形電気機関車などと並んで保存展示されていた「169系電車」1両が、車体を黄色に塗り替え、「イエローキッズでんしゃ」(YKD)と名付けて遊戯施設に生まれ変わった。車内にはプラレールで遊べるプレイルームやシアターを設置し、親子で楽しめるスポットに変身したのである。また、しなの鉄道神社も出現し、さまざまな意表を突く仕掛けで集客を図っている。

イエローキッズでんしゃ
イエローキッズでんしゃ内部~プラレールのプレイルーム
イエローキッズでんしゃ内部~シアター
しなの鉄道神社

 

軽井沢らしいショッピングができる施設も誕生

さらに、遊戯施設ばかりでなく商業施設「小リスのマルシェ」もできた。これは、しなの鉄道沿線で採れた新鮮な野菜やフルーツを販売するもので、多様な品ぞろえとなる。

小リスのマルシェ

以上の施設のデザインを担当したのは、JR九州の観光列車やしなの鉄道の観光列車「ろくもん」を設計した水戸岡鋭治氏だ。遊具や施設を見ていると、いかにも水戸岡氏らしいデザインのものばかりで、これまでの作品の集大成的な感じもする。


北陸新幹線軽井沢駅改札口の並びとなる3階コンコースのしなの鉄道改札口付近には、商業施設「しなの屋」もオープン。こちらは7つの店が入る。ドイツの製法でハムソーセージをつくる軽井沢工房、信州のお味噌屋さん、軽井沢の自家製ジャムの沢屋、お漬物の木の花屋、ベーカリーなど軽井沢らしい駅ナカショッピング街だ。

しなの屋

 

「沿線人口が減る中、地方鉄道ならではの挑戦」

オープニングセレモニーで、しなの鉄道の玉木淳社長は、「家族3世代が楽しめる懐かしくて新しい駅」をめざしたと話した。「沿線人口が減る中、地方鉄道ならではの挑戦」であるとも言う。
 

来賓として、デザイナーの水戸岡鋭治氏、軽井沢町の藤巻進町長のほか、台湾から大使に相当する台北駐日経済文化代表處代表の謝長廷氏が列席したのも目を惹いた。


2016年に長野県内で宿泊した外国人の30%は台湾からの旅行者であり、しなの鉄道と台湾鉄路管理局(台鉄)の双方に田中駅があることから、友好協定、姉妹駅協定を3月26日に結ぶことになった。台湾とは身近で親密な関係を築きつつある。しなの鉄道は沿線人口の減少に伴い、インバウンド誘致を重要な利用者増加策と位置付けていることもあり、今回の式典参加となったようだ。
 

次々と積極策に打って出ているしなの鉄道。このあとは、どんな話題が飛び出してくるか注目したい。
 

なお、キッズステーションの利用は乗車券があれば追加料金は不要だが、ない場合は入場券(おとな190円、こども100円)を購入することになる。ただし、オープンを記念して6月30日までは無料。水曜日と年末年始が定休日で、営業時間は10時から17時まで。
 

写真、資料提供=しなの鉄道
 

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