大井川鐵道で夜桜見物SL列車を運転

桜の季節に家山駅を発車するSL列車.
桜の季節に家山駅を発車するSL列車

一年中、趣向を凝らしたSL列車を運転して鉄道ファンや旅行者を喜ばせてくれる静岡県の大井川鐵道。沿線の家山駅周辺は、静岡県では有数の桜の名所として知られ、県内はもとより全国から花見客が集まる。とりわけ、SL(蒸気機関車)列車と満開の桜のコラボを撮影しようとするカメラマンで毎年賑わっていて、それに応えるように大井川鐵道では、桜のシーズンに合わせて、今年は3月24日(土曜)から4月8日(日曜)まで、下り3本、上り2本、あわせて5本のSL列車を運転する計画だ(うち3本は、新金谷~家山間の運転、あとの2本が新金谷~千頭間の運転となる)。
 

大井川鐵道の夜汽車(写真提供=大井川鐵道)
大井川鐵道の夜汽車(写真提供=大井川鐵道)

さらに、3月31日(土曜)の1日限定で、特別の「お花見 夜桜SL列車」を走らせることになった。SL列車自体は、全国各地でイベントとして走っているけれども、夜間走行は大変珍しいイベントである。JR東日本や真岡鉄道でも夜間走行のイベントはあるから唯一ではないけれど、大井川鐵道の場合は、旧型客車を使うので、往年の「夜汽車」の再現となるのが魅力的だ。
 

SLから供給される蒸気暖房で、身も心も温かく

リリースによると、特別列車は、新金谷駅を18時00分に発車、家山駅には18時28分に到着する。その後は、線路際の桜のトンネルやライトアップされた家山川緑地公園で夜桜見物などを楽しむ。
 

夜の転車台(写真提供=大井川鐵道)
夜の転車台(写真提供=大井川鐵道)

帰路は、家山発20時14分、新金谷駅到着は20時44分である。家山駅にはSLの向きを変える転車台がないので、復路の列車は電気機関車が先頭にたち、SLは最後尾に連結された状態で新金谷に戻る。もっとも、電気機関車が牽引する列車というのも、「北斗星」「カシオペア」が廃止になった現在、 日本の定期列車としては存在しないので、これはこれで貴重な列車だ。
 

いずれにせよ、この時期の夜間はまだ冷えるので、SLから供給される蒸気暖房のお世話になる。電気による暖房ではなく、蒸気暖房は身も心もじんわりと温めてくれ、汽車旅の魅力を堪能するにふさわしい。
 

賑やかなお花見なら「お座敷客車」、旅情に浸るなら「普通客車」?

大井川鐵道の展望車
大井川鐵道の展望車

列車編成は、旧型車両を使った普通客車のほか、大井川鐵道オリジナルのお座敷客車、展望車も連結される。グループで賑やかに過ごしたいならお座敷客車や展望車、一人静かに汽笛をききながら旅情に浸りたいなら普通客車と多様な選択肢がある。

旧型客車の車内
旧型客車の車内

普通客車の場合、車両の定員は80名なのに、40名しか募集しないとのこと。旧型車両のボックス席に4人ぎっしり座っては窮屈な思いをするであろうから、最大2名でゆったり過ごしてもらうというサービスには感動してしまう。
 

大井川鐵道の電気機関車
大井川鐵道の電気機関車

大井川鐵道には4台のSLが在籍しているけれど、どの機関車が牽引するかは、直前にならないと分からないそうだ。
 

料金は、大人一人6000円、こども一人4000円で往復の運賃、缶ビール、おつまみ(子供の場合は、ジュースとお菓子)、家山での食べ歩きチケットなどが含まれている(展望車は満席になったとのこと)。
 

終電には間に合うの?

なお、帰路、新金谷到着後は、金谷駅への臨時の連絡電車が出ている(金谷着20:54)。

これにより、東京方面へは東海道本線の金谷駅20:59発三島行きに乗って静岡駅21:32着、東海道新幹線「ひかり482号」(静岡駅21:38発、東京駅22:40着)、あるいは「こだま684号」(静岡駅21:52発、東京駅23:14着)に間に合う。
 

また、名古屋方面へは、金谷駅21:08発の東海道本線に乗れば掛川駅に21:21着、「こだま685号」(掛川駅21:48発、名古屋22:45着)に乗れる。つまり、東京駅と名古屋駅までは、その日のうちに帰ることができる。
 

ともあれ、夜桜見物と夜汽車乗車を兼ねたユニークな企画は大人気のようなので、お申し込みはお早めに。
 

写真(夜汽車の写真)、資料提供=大井川鐵道
 

【関連リンク】

お花見 夜桜SL列車

大井川鐵道で絶景の桜を見に行こう!家山の桜トンネル(All About の記事)