「スーパー猛暑」といえる体温を超えるような暑さ
台風5号が運んだ暖かい空気の影響で、東日本と西日本の太平洋側では9日、午前中から気温が非常に高くなっています。関東甲信では35℃以上の猛暑日となっている地域もあり、気象庁によると13時半現在、館林で38.5℃(12時38分)、熊谷で37.0℃(13時)、練馬で36.8℃(12時39分)を記録しています。
こうした天候から、気象庁は関東甲信(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬、山梨、長野)、東海(静岡、愛知、岐阜、三重)、近畿(奈良、和歌山、大阪、京都、兵庫)、岡山、香川、徳島、高知、宮崎、奄美、沖縄(本島、八重山、宮古島、大東島)に高温注意報が発表されています(13時半現在)。
「スーパー猛暑」といえる体温を超えるような暑さでは熱中症などに注意が必要です。どのようなことを注意すればよいでしょうか。熱中症の対策に関して、医師の清益功浩氏がAll Aboutの『熱中症による小児死亡事故の予防法……車内放置は厳禁』で解説をしています。
熱中症を防ぐためのポイント
対策法としては、清益氏は以下の点を挙げています。
- 暑さを避ける。不要不急の外出を控えたり、外出の時間帯を工夫するなどして、身体に負荷をかけすぎないようにする
・屋外:日陰を選んで歩く、日傘をさす、帽子をかぶる
・屋内:ブラインドやすだれを窓に垂らす、扇風機やエアコンを使う
・車内:急激に高温になりやすいですので、エアコンをつける、窓を開けるなどの対策を - こまめな水分補給を。あわせて塩分補給も(汗をかくことで体内、血液の塩分は失われるため)
- 服装は通気のよいスタイルで。素材は綿や麻などがおすすめ。下着は、吸水性、速乾性のあるものがよい
- 冷却グッズを使う。体温が上がってきたと感じたら、大きな血管がある首、脇、足の付け根を冷やす
- 体調が悪いときは熱中症になりやすいので、規則正しい生活とバランスのよい食事、十分な睡眠を取るといった基本的な健康管理も大切
熱中症になったときの応急手当・対処法
熱中症になった人がいる現場に居合わせた場合、以下の順で対処するようにと述べています。
- 涼しい場所に移動させる……屋内ならクーラーの効いた部屋へ。屋外なら風通しのある日陰に
- 身体を冷やす……衣服を緩めたり脱がしたりして、首、脇、足の付け根を冷やしたり、身体に水をかけたり、団扇や扇子などで風を起こす
- 水分や塩分を補給する…スポーツドリンクなどの塩分を含む飲み物で水分補給させる
「意識喪失やけいれんが表れるなどの重症な場合は、速やかに医療機関に搬送する必要があります。まずは予防を第一に。万一の場合は適切に対処して、熱中症から命を守りましょう」(清益氏)
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