文久3年から銀座で営業、入浴は600円。東京都中央区「金春湯」は九谷焼のタイル絵と中島盛夫の富士山が見られる

東京都中央区銀座8丁目にある「金春湯」。文久3年(1863年)創業で、銀座に残る2軒の銭湯のうちの1つです。鈴栄堂製の九谷焼タイル絵とペンキ絵師・中島盛夫氏による富士山が見られる、入浴600円の銭湯を紹介します。

「金春湯」公式Webサイトより
「金春湯」公式Webサイトより
創業は文久3年、西暦でいえば1863年。明治維新より前から、この銭湯は銀座で営業を続けています。東京都中央区銀座8丁目の「金春湯」です。昭和43年の時点では銀座だけで8軒の銭湯がありましたが、現在残っているのは1丁目の公設「銀座湯」とこの金春湯の2軒のみ。入浴料は600円です。

数ある施設のなかから、All About ニュース編集部が評価の高い1軒を紹介します。舞台は東京都です。

※2026年10月時点で、Googleクチコミが500件以上、平均評価が4.0超えの施設を紹介しています

>アクセスと料金をチェックする
All About ニュース編集部
この記事の執筆者: All About ニュース編集部
「All About ニュース」は、ネットの話題から世の中の動きまで、暮らしの中にあふれる「なぜ?」「どうして?」を分かりやすく伝えるAll About発のニュースメディアです。お金や仕事、恋愛、ITに関する疑問に対して専門家が分かりやすく回答するほか、エンタメ情報やSNSで話題のトピックスを紹介しています。 ...続きを読む
>プロフィール詳細

※本記事で紹介している商品の購入やサービスの利用により、売上の一部がオールアバウトに還元されることがあります。

「金春湯」は銀座金春ビルの中にある。九谷焼のタイル絵と中島盛夫の富士山

読み方は「こんぱるゆ」。「きんしゅんゆ」「かねはるゆ」と間違えられることが多いそうですが、この屋号は江戸時代にこの界隈へ金春流の能役者の屋敷があったことに由来します。金春家は幕府直属の能役者として宅地と家禄を支給された四家のひとつで、その屋敷は現在の銀座8丁目6・7・8番全体を占めていたと伝わります。

当初は木造建てでしたが、昭和32年に改築してビル内に銭湯を構える現在の形になりました。公式サイトによれば、改築当時はビル内に銭湯があること自体が珍しく、周囲に高い建物もなくこのビルが一番高かったとのことです。

浴室は白湯の浴槽が2つというシンプルな構成で、片方がジェットバス。壁には鈴栄堂製の九谷焼タイルに描かれた錦鯉と春秋花鳥の絵があり、見上げればペンキ絵師・中島盛夫氏による富士山が広がります。サウナはありません。
東京都の名物をAmazonで見る
東京都の観光情報を見る

 

銀座に銭湯が2軒しか残っていないということ

公式サイトには、東京の銭湯の数の移り変わりが記されています。都内の銭湯は昭和12年には約2,900軒ありましたが、昭和20年の東京大空襲で約400軒まで激減。その後は復興して昭和43年には2,687軒まで回復したものの、以降は減り続け、令和6年5月時点で約433軒となっています。

銀座に限っていえば、昭和43年の時点で8軒あった銭湯が、現在は1丁目の公設「銀座湯」と8丁目の金春湯の2軒だけ。そのうち江戸時代から続いているのは金春湯のみということになります。

建物が入る「銀座金春ビル」には、ほかに居酒屋「笑座こんぱる」、オーガニックマーケット、沖縄料理店、そして画材店の「月光荘」が入っています。前の通りは「銀座 金春通り」と呼ばれ、金春屋敷跡の碑も残っています。

「金春湯」の口コミ・評判は?

トリップアドバイザー、フォートラベル、ニフティ温泉などに寄せられた投稿を見ると、話題が集まっているのは以下の3点です。

湯が熱いことへの言及が多い

お湯が熱めだという指摘は、ほぼすべての投稿に共通しています。熱くて長く入っていられなかったという声がある一方で、高めの温度設定が気に入っているという常連の感想も。43度から45度という具体的な記録もありました。シャワーの勢いがあるという報告もあります。白湯の浴槽が2つというシンプルな構成で、片方がジェットバスです。

タイル絵とペンキ絵への評価

九谷焼のタイル絵に描かれた大きな錦鯉と、見上げた先の富士山のペンキ絵を挙げる投稿が目立ちます。天井が高く、浴室も脱衣室もきれいに清掃されていて気持ちがよかったという声も。脱衣室にオリジナルのアロマが焚かれていて、いい香りがしたという感想もありました。建物は古いものの店内は清潔だという評価が一貫しています。

銀座にありながら銭湯料金

銀座だから入館料1,000円ということはなく普通の銭湯料金なので得した気分になった、という投稿があります。客層については仕事前の黒服の方や粋な旦那衆が多く、それも情緒の一部だという観察も。常連が多いもののマナーのよい方ばかりで、さすが銀座の銭湯だという感想もありました。外国からの利用者も見られるようです。

訪れる前に押さえておきたい3つのポイント

1つ目は土曜日の閉店時間です。営業は14時から22時までですが、土曜日のみ14時から20時までと2時間早く閉まります。受付終了は閉店の45分前なので、土曜に訪れるなら19時15分までに入館する必要があります。

2つ目は定休日です。休みは日曜日と祝日。銀座で働く人の利用を前提にした営業スタイルなので、観光で週末に訪れようとすると空振りになります。

3つ目は中央区の入浴事業です。利用者の投稿によれば、以前は第2金曜が無料だった時期があり、現在は第2金曜と第4金曜が100円になるという情報があります。中央区は高齢者向けの敬老入浴事業も行っており、公式サイトから区のページへリンクされています。対象の方は確認してみてください。

なお入浴料は令和8年(2026年)8月1日に改定されており、大人(12歳以上)600円、中人(小学生)200円、小人(未就学児)100円です。貸しタオルはなく、購入になります。
次ページ
「金春湯」のアクセスや料金情報も見る
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • ヒナタカの雑食系映画論

    『ディスクロージャー・デイ』はなぜ賛否両論?「困惑」を前提に楽しむための3つのポイントを解説

  • どうする学校?どうなの保護者?

    20年間「駆け込み実績ゼロ」の学校も…「こども110番の家」は本当に必要? PTAが直面する理想と現実

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    【要注意】東京駅で絶対にハマる「最遠ホーム」と「メトロ乗り換え」の絶望トラップ

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    「移民」に冷たいのはどっちなのか? スイスの厳格過ぎる学歴選別と、日本の曖昧過ぎる外国人政策