しかし、受験の究極の目的は「子どもが幸せになること」です。親がすべてを管理するのではなく、日々の努力を認める声をかけることで、子ども自身が学ぶ楽しさを見出すようになります。
本記事では、親子コミュニケーションアドバイザー・天野ひかりさんの書籍『思春期の子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より、NG会話とOK会話の例を交えながら、子どもの自己肯定感を育てる関わり方を紹介します。
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子どもの受験、親はどこまでがんばればいいの?
受験生の親は、本当に大変ですね。子ども本人のがんばりを応援することしかできないけれど、せめて体調を管理して、免疫力をつけられるようにと、毎日一生懸命です。親として、子どもを信じてまかせた方がいいのではないかと思いながらも、後々できることがあったのではないかと後悔しないように、先回りしてがんばってしまいがち。
親が一生懸命なことで、子どもががんばれるのも事実です。
でも、親のがんばりに合わせて成績が伸びればいいのですが、そんなにうまくはいかないのがつらいところです。
それに、痛い目にあって初めて子どもは成長するものだと言われると、「親が手をかけすぎない方がいいのかしら」とさらに不安になりますね。親としてすべきことって何でしょう?
目標は成績を上げて合格することですが、「目的」は何でしょうか?
ここを分けて考えることが大切です。まずは、ありがちなNG会話から見てみましょう。
「受験=つらくて我慢しないといけないもの」という考え方をやめよう
多くのお母さん、お父さんが本当にがんばっています。自分のこと以上に必死です。親にそうしてもらった成功体験を持つ人も多く、がんばりすぎてつらくなってしまいがちです。
でも、成績を伸ばすことも体調管理するのも、親の責任と考えるのはいったんやめましょう。風邪はひくときはひくし、どうしようもないのが事実です。
ここで、受験する目的をよく考えてみましょう。
きっと究極的には、子どもに幸せになってほしい。受験はそのための手段の1つですね。
将来の幸せのために、今つらくても我慢しなければならないという考え方は、間違っています。
今の積み重ねが未来をつくります。つらいことを重ねた先には、やっぱりつらい未来しか築けません。この点を勘違いなさらないでくださいね。
今、学ぶ楽しさを実感する日々を重ねたら、そういう未来が待っているということです。
つまり親がすべきことは、受験までの毎日をいかに面白がって充実した日々に変えられるか、です。すると、成績も上がりはじめます。OK会話を見てみましょう。
日々、子どもを認める言葉をかけ続けよう
NG会話で、スーちゃんが「しんどい」と言ったのは、お母さんにがんばったことをわかってほしかっただけかもしれません。
認められたらやる気が出ます。「春季講習、申し込む」と子どもが言うことが大事なのです。こうして子ども自身が、やる気を言葉にして努力することで、毎日が充実します。
認められた子どもは自己肯定感が育つ
親がすべきことは、管理して無駄や失敗のないように進めることではありません。それでは親もストレスが溜まります。親の言うとおりに動くロボットのような子どもを育てることに意味はありませんね。
親が思ったとおりに進んでも進まなくても、成績が上がっても上がらなくても、怠けているように見えても、日々、子どもを認める言葉をかけ続けることが大事です。
認められて育った子どもは自己肯定感が育ち、生涯で一番必要な力を身につけられるはずです。
NPO法人親子コミュニケーションラボ代表理事、フリーアナウンサー。
上智大学文学部卒。テレビ局アナウンサーを経てフリーに。NHK「すくすく子育て」キャスターの経験を生かし、親子コミュニケーションアドバイザーとして講演や企業セミナー講師を務める。子どもの自己肯定感を育てるため自身で立ち上げたNPO法人親子コミュニケーションラボ代表理事、杉並区社会教育委員副議長、ティーチングコミュニケーション協会代表。
主な著書に、8万部を突破した『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』(ディスカヴァー)、『子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ』(サンクチュアリ出版)や『賢い子を育てる 夫婦の会話』(あさ出版)など。



