日東駒専付属は「偏差値50でしょ、楽勝」。中学受験を知らない親が見落とす“母集団”の残酷な格差

「中学受験の偏差値50」は、実は高校偏差値の「60」に相当する? 中学受験未経験の親が陥りがちな“偏差値の勘違い”を、日大豊山や東洋大京北などの実例をもとに解説。(画像出典:PIXTA)

「偏差値37」の中学が、高校入試では「56」に跳ね上がる理由

大手塾、市進学院のデータを見ていきましょう。埼玉県の武南中学は偏差値37(1月10日)。一見すると「入りやすい」と感じるかもしれません。

ところが武南高校の入試では、進学コースが偏差値56、選抜コースは60、特進コースに至っては64に達します。中学受験で偏差値37の学校が、高校受験では偏差値10は上がるのです。

東洋大学京北中学も、偏差値は54(2月1日午前)ですが、同校高校の偏差値は60です。日本大学豊山中学は偏差値50(2月1日午前)は、高校の普通科特進コース偏差値は58、普通科進学コースは56となっています。

学力上位層が中学受験で抜ける傾向もあり、高校受験はハードルが緩やかになります。

「御三家」は氷山の一角。SNSには現れない“本流”の受験生たち

中学受験の花形は開成や桜蔭といった「御三家」の受験です。塾はそれらの学校の合格実績をアピールします。大手塾のイベントで登壇して「合格体験」を語るのは御三家の合格者です。

また、SNSには特別に熱心な層が集まり、自分の子どもがSAPIXやグノーブルに通うことをアピールしています。中には子どもの成績を公開してフォロワーを増やそうという人たちもいます。

彼らを見ていると、中学受験は難関校を目指すもののように見えますが、実態は異なります。日能研や栄光ゼミナールは規模で言うと中堅層を支える大手塾の代表格です。

この大手2つのどちらかに通って、偏差値40から55前後の中堅校を第1志望とする受験生が実は主流です。そういった中堅狙いの層は「受験オタク」ではないのでSNSで中学受験について語ったりしません。

SNSはオタクが他のオタクとつながる場所です。好きなアイドルグループがいるけれど、語れるオタク仲間がリアルでいない場合、SNSで同好の仲間を探します。それと同じように受験オタクがSNSに集まります。そのオタクの行動を「全て」と思わないことをおすすめしたいです。

実際には、偏差値50前後の学校こそが、中学受験の「本流」なのです。その学校に合格するためには、遅くとも小学5年から塾に通って、コツコツ勉強をする必要があります。
  
今回は中学受験偏差値50の学校の難しさについて言及しました。次回は中学受験の中央値についてお話ししましょう。

「SAPIXの生徒の中央値の進学先がMARCH」という記事が話題になりましたが、中学受験生の中央値の進学先の大学はどこなのでしょうか。

※この記事の偏差値は市進学院のデータを参照しています。

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【中受】SAPIXで真ん中ならMARCHだが…。「四谷偏差値50」の大学進学、中央値は“日東駒専”という現実
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この記事の執筆者:四谷 代々 プロフィール
塾の偏差値表やパンフレットには載らない、学校ごとの「カラー」や「本当の校風」を熟知する中学受験関係者。しがらみのない立場から「塾や学校が親に絶対に言わない不都合な真実」を発信する。
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