旧宮家養子案は現実的な選択肢なのか
いまでも存続している旧宮家の男系男子のどなたかが養子になって皇籍復帰していただくことは、皇統の危機を回避する方策として、きわめて現実的です。
私たち一般の国民にあてはめれば、親戚の家の男子と養子縁組するのと同じことなので、国民の理解も得やすいと思います。
旧宮家の男系男子を養子として迎えるか旧宮家自体を皇籍復帰させるという案が、2021年に行われた、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議の結論の一部に盛り込まれています。
ところが「旧宮家の男性の中には、すっかり庶民の自由な生活に慣れ、いまさら制約が多く自由が少ない皇籍に復帰するなんてと嫌がっている方がいる」と、まことしやかに言う人たちがいます。
しかし私に言わせれば、こうした主張は見当外れの勘繰りか、皇統の危機を助長させたい人たちが意図的に言っているとしか思えません。
つまり、徐々に皇室の継続を弱め、最終的には皇室を廃絶させたいと考えている人たちの下心が透けて見える「ためにする議論」ではないでしょうか。
なぜ旧宮家の養子候補は沈黙を守るのか
養子候補とみられる方は自ら「皇籍に復帰する意志がある」などと言うわけにはいかないので、沈黙を守っておられるはずです。
もし、そのような意志を公にすれば、左翼などがその方のスキャンダル探しに躍起になって、「養子候補つぶし」に発展しかねません。
旧宮家の皇籍復帰は皇族数の確保と安定的な皇位継承の解決につながり、旧宮家からの養子案は現実的な方策です。
旧宮家の養子候補の方々は、自分の家の歴史、お役目を考えたなら、国民や政府からの要請さえあれば、必ずや覚悟を持って皇籍復帰されるはず。私はそう考えています。
実際、要請があれば応ずる覚悟であるという方が何人かいらっしゃるということを耳にしています。
この書籍の執筆者:竹内久美子 プロフィール
1956年、愛知県生まれ。作家、動物行動学研究家。京都大学理学部卒業。同大学院で日高敏隆教授に動物行動学を学ぶ。博士課程を経て著述業に。『そんなバカな!』(文藝春秋)で第8回講談社出版文化賞科学出版賞を受賞。主な著書に『女は男の指を見る』『本当は怖い動物の子育て』(以上、新潮新書)、『パラサイト日本人論 ウイルスがつくった日本の心』(文藝春秋)、『皇室論 なぜ天皇は男系でなければならないのか』(方丈社)など。



