皇位継承者の減少が指摘されるなか、皇室制度の将来を巡る模索が続いています。女性天皇や女系天皇を認めるべきだという意見がある一方で、旧宮家の男系男子を皇族として迎える「養子案」も注目されています。
こうした案はどのような背景から浮上しているのでしょうか。
本記事では『皇室論 なぜ天皇は男系でなければならないのか』(竹内久美子・著/方丈社)より一部を抜粋・編集し、皇位継承問題を巡る議論と旧宮家養子案について紹介します。
皇位継承の危機、男系男子の皇統をどう維持するのか
最近、皇統の危機が問題視されているのはご承知のとおりです。今上陛下のお子さまは愛子さまお一人。ならば皇室典範を改正して、女性天皇、女系天皇を認めてはどうかと主張する人たちがいます。
しかし、実在が確認されている天皇から数えても、1500年の長きにわたって維持されてきた「皇位は男系男子によってのみ受け継がれる」という歴史の重みを考えれば、「女性天皇・女系天皇容認論」は目先のことにとらわれた浅薄な発想で、思慮に欠けていると言わざるを得ません。
「女性天皇・女系天皇容認論」を議論する前に、どうすれば男系男子による皇統が維持できるのかをまず考えるべきでしょう。
そのときに重要な役割を果たしていただける存在として、いま旧宮家の方々が注目されているのです。
皇位継承の危機で注目される「旧宮家養子案」
戦後、皇籍を離脱した宮家のうち、すでに廃絶になっているのは、山階宮、梨本宮、北白川宮、閑院宮、東伏見宮の5宮家。廃絶が確定的なのは、伏見宮、朝香宮の2家。よって賀陽宮、久邇宮、東久邇宮、竹田宮の4家が現存する宮家となります。
途絶えてしまった宮家が数多く出た大きな要因は、明治以降に皇族の養子を禁止したからです。なぜ養子を禁止したかというと、当時皇族があまりに多くいらしたためです。
しかし、いまは皇族方の人数は極めて少なく、しかも男子が少ない状況にあります。それで皇統の危機が叫ばれているわけです。
となれば、皇族方の人数を増やす方法を考えればよいだけのこと。その有効な方法が養子縁組の復活です。
今も存続している旧宮家のしかるべきお方にお願いして、養子として皇室に入っていただく。こうして皇族方の人数を増やせばよいのではないか……、こうした発想に行きつくのは、ごく自然なことでしょう。
幸いなことに旧4宮家には若い男系男子がおられます。2021年の段階で、賀陽宮家に2人、久邇宮家に1人、東久邇宮家に6人、竹田宮家に1人おられます。
竹田恒泰氏によると最近「旧宮家は出産ラッシュ」だそうです。ご本人も2人のお子さまをもうけており、第一子は女の子、昨年(編集部注:2024年)第二子が生まれたそうですが、性別は明らかにされていません。



