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親同士の関係づくりが、いじめ解決のヒントになる
家庭では、わが子の話を気のすむまで聞いてあげたいと思います。とはいえ、「今日、どうだった?」とストレートに聞くのは控えます。
学校から帰ってきたら、おやつを用意して、いっしょに食べながらおしゃべりをするのです。そのときに、子どものほうから学校でのことを話してきたら聞いてあげます。
「聞き出す」のではなく、子どもが本音を言える状況をつくるということです。言わなければ、無理に聞き出すことはしません。
子どもが自分から話すようになるためにも、このような問題が起こる前から、子どもが話しかけてきたときには少しだけでも手を止めて聞く、子どもの意見を頭ごなしに否定しない、という習慣をつけておくといいですね。
そして、わたしだったらAくんに「家に遊びにおいで」と声をかけると思います。彼と自分の子を連れて、休日に遊園地やサッカーの試合を見に行くこともすると思います。
もちろん、しかったりすることはしません。できるならAくんの親御さんもいっしょに行きたいと思います。親同士のいい人間関係をつくることが、遠回りでもわが子にとっていい効果をもたらすことになるからです。
親にできることは小さなことです。けれど、Aくん(と親)の精神が安定すれば、ゆっくりであっても事態は解決の方向に向かうと信じて、わたしなら動いていくでしょう。
これは理想論でしょうか。確かにここに書いたこと、すべてできるかどうかはわかりません。でも、できることから一歩ずつ進めていきたいと、わたしは思うのです。
佐々木正美 プロフィール
1935年、群馬県前橋市生まれ。1966年、新潟大学医学部卒業後、東京大学で精神医学を学び、ブリティッシュ・コロンビア大学に留学して児童精神医学の臨床訓練を受ける。帰国後は国立秩父学園や横浜市の療育施設などで児童臨床医として活動し、自閉症の子どもと家族を支える療育の実践と普及に尽力。川崎医療福祉大学教授などを歴任。『この子はこの子のままでいいと思える本』(主婦の友社)、『子どもへのまなざし』シリーズ(福音館書店)など著書多数。2017年6月逝去。



