指定校も総合型も「基礎学力重視」が新トレンド
昨今、高校無償化の影響もあり、中堅層を中心に私立高校への進学人気が高まっています。私立は授業料以外にも費用がかかり、公立より経済的負担は大きくなりますが、それでも選ばれるのには理由があります。指定校推薦や総合型選抜での大学進学を目指すなら、私立高校の方が有利だという認識が広がっているからです。
私立高校は基本的に先生の異動がありません。そのため、「自校の合格実績を長期的な視点で高めよう」という意識が強く、大学との信頼関係を大切にします。
そのため指定校推薦の選考でも、評定平均値だけでなく人格や勤勉性なども考慮し、「自信を持って大学に送り出せる生徒」を厳選します。こうした真摯(しんし)な積み重ねがあるからこそ、多くの大学から継続して指定校枠が届くのです。
そして、こうした「指定校推薦で多くの生徒を送り出す私立高校」は、総合型選抜の合格実績も高い傾向にあります。面接対策などが手厚いのはもちろんですが、何より「大学入学後もしっかり勉強してよい成績を収めるだろう生徒」を育てているからです。
中学・高校受験の志望校選びでは、こうした進路指導の実態まで踏み込んで判断したいところです。
ここで少し気になるのが、インスタ映えするような「探究学習」や「海外研修」ばかりをアピールし、「こういう経験をさせて、総合型選抜で大学進学させます」という学校です。
現在、大学側は以前にも増して「学力重視」の姿勢を鮮明にしています。2025年には文部科学省も、推薦・総合型選抜での学科試験の実施を正式に認める方針を示しました。
推薦・総合型での進学を目指すにせよ、まずは基礎学力を着実に伸ばしてくれる方針の学校を選ぶことをおすすめします。
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推薦は「選ぶ」のではなく「決まっている」。私立中堅校が“指定校推薦”を独占する納得の理由 この記事の執筆者:杉浦 由美子 プロフィール
キャリア20年の記者。『大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』(青春出版社)、『女子校力』(PHP新書)、『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)など単著は14冊。『ダイヤモンド教育ラボ』、『ハナソネ』(毎日新聞社)『マネーポストWEB』(小学館)などで取材記事を寄稿している。趣味は取材。



