新曲『Crown』が1位獲得の裏で“資産の差し押さえ”報道……「EXO」が迎えている正念場と新章への期待

【K-POPの歴史を作ったグループたちの復活と現在地】『Crown』で約2年半ぶりのカムバックを果たしたEXO。韓国の主要音楽番組すべてで1位を獲得するなど大成功を収める一方で、メンバーの契約問題に続報が。「9人の『Crown』」が見られる日は来るのでしょうか? ※写真:Mydaily/アフロ

M世代の韓国エンタメウオッチャー・K-POPゆりこと、K-POPファンのZ世代編集者が韓国のアイドル事情や気になったニュースについてゆるっと本音で語る【K-POPゆりこの沼る韓国エンタメトーク】。韓国エンタメ初心者からベテランまで、これを読めば韓国エンタメに“沼る”こと間違いなし!
K-POPゆりことZ世代編集者がゆるっとトーク
K-POPゆりことZ世代編集者がゆるっとトーク
#56は引き続き「EXOの復活と現在地」をテーマにお届けします。約2年半ぶりの新曲『Crown』が大ヒット、「皇帝の帰還」としてのカムバックを成功させた一方、懸念事項として残るのは一部メンバーの契約問題。突如2月に入ってきた韓国での「資産の仮差し押さえ報道」と、春からスタートする大規模ツアー。今後のEXOは一体どうなる!?

【前回の記事「新曲『Crown』から見えてきたEXOの“プライド”と“思い”」(#55)はこちら

財産の一部を仮押さえ……

左からチェンさん、ベクヒョンさん、シウミンさん ※写真:Mydaily/アフロ(カンプデータです、校了後に本番用と差し替えます)
左からチェンさん、ベクヒョンさん、シウミンさん ※写真:Mydaily/アフロ
K-POPゆりこ(以下、ゆりこ):本当は「『Crown』の大ヒットおめでとう! 4月からのツアーも楽しみ〜」という話で締めくくっていたはずのEXOカムバック回。その後、チェンさん、ベクヒョンさん、シウミンさんに関するニュースが飛び込んできたので、再び矢野さんを呼び出しました。

編集担当・矢野(以下、矢野):#56からは別のアーティストについてトークする予定でしたが、まさかのEXO延長戦です。2026年2月10日に韓国のメディアが「SMエンターテインメント(以下、SM)がチェンさん、ベクヒョンさん、シウミンさんの財産の一部を仮押さえした」と報道し始めました。これって、かなり強硬手段ですよね。大丈夫なのかな……。

ゆりこ:チェンさん、ベクヒョンさん、シウミンさんをユニット名の「CBX」と呼ばせていただきますが、CBXは2023年からSMと契約履行請求訴訟、精算金請求訴訟で争っています。その話は以前しましたね。その後、現状ではSM側が勝訴し続けています。SM外でソロ活動を行う際の条件「売上の10%をロイヤリティーとして支払う」という内容に、CBXは従わざるを得なくなりました。

矢野:なるほど。そのロイヤリティーの支払いがまだないので、資産を仮押さえしたということですね。3人合わせて日本円で約2億7000万円相当という大金。しかも中身が3人の住む家だったりしてなかなか厳しいですね。

ゆりこ:今すぐ家から追い出す、というような非人道的なことは起こらないそうですが、勝手に売却や担保にすることができなくなるようです。でも裁判所がSMからの申し立てを受理したということは、もう支払うしかない。

矢野:一方でCBXも今、手を組んでいる会社からちゃんとお金をもらえていないのでは? という別問題も浮上していますよね。

ゆりこ:そうなのです。韓国のメディアはONE HUNDRED(以下、ワン・ハンドレッド)傘下のレーベルに所属するアーティストへの精算金が、総額で50億ウォン(約5億2000万円)規模で未払いになっていると報じました。もちろんCBXもその中に含まれています。会社的には「調整中」と主張しているそうなのですが、「報道は誤りです、全額支払っています」と断言できないということは、そういうことなのだろうと見てしまいます。

矢野:そうなるとCBXとしてはSMへロイヤリティーを支払いたくても支払えない状況があるかもしれない、ということでしょうか。真実は当人たちにしか分かりませんが……。

ゆりこ:何かしらの事情を抱えている可能性はあります。ワン・ハンドレッドの現トップや創業メンバーは他にも多くのトラブルや訴訟を抱えています。一部報道だけをうのみにするのも危険ですが、冷静に考えてもCBXの3人は手を組む相手を間違ったのかなと思ってしまいます。個人的な感想です。

矢野さん:そういえば最近、同じくワン・ハンドレッド傘下のBig Planet Madeエンターテインメントに所属していたSHINeeのテミンさんが専属契約を終了しましたよね。SMから移籍してわずか約2年というスピードには驚きました。

ゆりこ:韓国の報道によると、テミンさんがスタッフの給料を代わりに払っていたのでは? という話もあります。それが事実なら、ありえない事態ですよね。CBXも似たような危機に瀕している可能性があります。

正念場を乗り越え、EXOブランドを更新した『Crown』での成功

矢野:ただ、視点を変えると、こんなにトラブル続きでメンバー構成も不安定なのに14年続いているEXOのブランド力ってすごいなとも思うんです。

ゆりこ:確かに今回のカムバックも「皇帝の帰還」と報道されていました。ただ、デビュー時から追っている身であり、他グループも好きな雑食ファン視点で冷静に考えて「今が彼らの正念場だ」とも感じたんです。新曲で1位を獲ったり、何かしらインパクトや爪痕を残したりしないと“過去のレジェンド”になってしまう可能性も否定できないなと思っていました。だからこそ『Crown』での1位、グランドスラム(韓国の主要音楽番組すべてで1位を獲得すること)は本当に意味がある。きっと私と同じように感じている人、いるんじゃないかな。

矢野:2023年の「初雪チャレンジ」、そして2025年末のミュージックアワードのステージも話題になっていましたよね。徐々に王座へ戻るための下地を整えていたのかもしれません。

ゆりこ:昨年末の「2025 MelOn Music Awards」ですよね。会場にいた、おそらく他グループを見に来たであろう若いお客さん、そして後輩グループまでも興奮の渦に巻き込んでいました。出演したメンバーは5人だったのですが、それでもあの盛り上がり。確かにあの時から王座へのレッドカーペット……敷かれていたのかもしれない(笑)。
次ページ
完全体で戻る日は来る? どうなる今後のEXO
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • どうする学校?どうなの保護者?

    「まだ体育館で軟禁されてるの?」役員決めを廃止したPTA、保護者と先生が手にした“穏やかな春”

  • ヒナタカの雑食系映画論

    映画『鬼の花嫁』で永瀬廉が体現する「俺様ではない魅力」とは。『シンデレラ』的物語へのアンチテーゼも

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    江ノ電20年ぶり新車、謎の「1人掛け席」の正体は? 観光サービスではなく「混雑地獄」に挑む苦肉の策

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    「移民」に冷たいのはどっちなのか? スイスの厳格過ぎる学歴選別と、日本の曖昧過ぎる外国人政策