なぜ「タダ同然の公立高」を捨てるのか? 無償化でも私立回帰…2026年入試、親子のシビアな決断

2026年度高校入試の最新動向を分析。高校無償化の影響で進む「公立離れ」と「私立・付属校人気」の実態とは? 都立上位校や埼玉県公立高校の志願者減の背景に加え、安易な私立単願や指定校推薦狙いに潜むリスクも解説します。(画像出典:PIXTA)

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上位校でも見られる「安全志向」

都立志望者の減少に伴い、上位校でも変化が見られます。

2025年度は、中堅層が私立の単願推薦に流れる一方、都立上位校は高い倍率を維持していました。

しかし2026年度は、進学指導重点校の日比谷、戸山、青山、西、八王子東、立川、国立の7校の希望者数が合計で277名減少するなど、学力上位層にも変化が見られます。

難関大学を目指す環境が整っているこれらの高校であっても、志願者が減っている事実からは、受験生全体の強い安全志向が垣間見られます。

埼玉県でも進む「公立離れ」

次に埼玉県の動向を見ていきましょう。

今年1月に公表された進路希望状況調査によると、全日制高校への進学希望者における県内公立志願率は2025年度71.8%から2026年度67.5%と4.3%下降しています。一方で、埼玉県内や外部の私立高校志願者は2025年度27.0%から2026年度31.4%と4.4%上昇しています。

学校別の志願動向を見てみると、例年通り市立高校の人気の高さが目立っていますが、全体的に下がっているので志願者は減っています。

千葉や神奈川の確定的な数字はこれからですが、東京・埼玉のデータを見る限り、首都圏全体で「公立離れ・私立人気」の傾向が続くと予想されます。

裏を返せば、公立高校を第一志望とする受験生にとっては、例年よりも倍率が落ち着き、チャンスが広がる年と言えるかもしれません。

一方で、大学付属校や人気私立高校の競争は激化しています。また、中堅私立高校へ「指定校推薦」の豊富さを期待して単願推薦で進学する生徒も増えています。

しかし、入学すれば自動的に推薦がもらえるわけではありません。高校入学後も希望の推薦枠を巡って激しい校内競争が待っています。「入ってから」のことまで想像した上で、慎重に志望校を検討しましょう。

【この記事の後編を読む】
2026年度高校入試は付属校人気が高まる中、慶應女子の志願者減!  共学志向かそれとも…?
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この記事の執筆者:杉浦 由美子 プロフィール
キャリア20年の記者。『大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』(青春出版社)、『女子校力』(PHP新書)、『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)など単著は14冊。『ダイヤモンド教育ラボ』、『ハナソネ』(毎日新聞社)『マネーポストWEB』(小学館)などで取材記事を寄稿している。趣味は取材。
大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法
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