「変」と言われるのは、特別な存在の証。子どもの“自己肯定感”を高める、親の切り返し方

友達に「変」と言われた、仲間外れにされた……。そんなとき、親の言葉一つでその経験は「自己肯定感」に変わります。モンテッソーリ講師・丘山亜未さんが教える、傷ついた子どもの心を守り、強くする『親の言葉選び』とは?(画像出典:PIXTA)

画像はイメージ(画像出典:PIXTA)
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「友達に『変』って言われた」「仲間外れにされた」——。

子どもが傷ついて帰ってきたとき、親としてなんと声をかければいいのか、胸が痛む瞬間です。下手に慰めてもいいのか、それとも強く言い返すべきなのか……悩みますよね。

モンテッソーリ講師の丘山亜未さんは、著書『1分だけ子どもを待ってみる モンテッソーリ流 子どもの才能を伸ばす100の小さなこと』(青春出版社)で、「言葉そのものよりも、それをどう意味づけるかが大切」と説きます。

本記事では、ネガティブな言葉をポジティブに変換して子どもの自己肯定感を高める「親の切り返し方」と、子どもの心を強くするために親自身が大切にしたい「言葉の習慣」を、同書から一部抜粋・編集してご紹介。

また記事の最後では、なぜ親の言葉選びがそれほどまでに子どもの心を育てるのか、モンテッソーリ教育の視点に基づいた「解説」もお届けします。

「違っていても、いいんだよ」と伝える

子どもの世界は自分が基準。だから「違い」に出合うと「あの人、変だよ」と素直に言ってしまいます。

でも、それは自然な違和感。「そんなこと言っちゃダメ」と隠すより、「違っていても、いいんだよ」と返してあげましょう。
 
ときには子ども自身が「変だって言われた」「嫌いって言われた」と、言葉に傷つくこともあります。そんなとき、親のひと言で子どもの受け取り方は大きく変わります。
 
「“変”って悪い意味じゃなくて、“違う”って言いたかったのかもしれないよ」
 
「嫌いって言葉を使ったけど、“今は一緒に遊びたくない”って意味かもしれないね」
 
そんなふうに、子どもが受け取った言葉の背景を想像して代弁してあげるだけで、子どもは安心できます。大切なのは、言葉そのものより「どう意味づけるか」を子どもが学んでいくこと。
 
親が「言葉にはいろんな意味があるよ」と伝えていけば、子どもはやがて自分で「違う見方」を選べるようになります。それは、他人の言葉に揺さぶられず、自分らしく生きていくための力になるでしょう。
 
人はみんな顔も違うし、考え方も違う。だから喧嘩することもあるし、自分とは違うことを言ったりやったりする。だけどあなたが世界にたったひとりの大切な人であるように、誰もが世界でたったひとりの特別な人。だから違いを不安に思わなくて大丈夫。
 
そんな大人の言葉や態度から、違いを自然なものとして受け止められた子は、世界に出ても自分らしく輝けるのです。

子どもの前では、人を傷つける言葉を手放す

子どもは、大人の言葉を驚くほど敏感に受け取ります。
 
「疲れたなぁ」「今日はしんどいな」そんな弱音は大丈夫。
 
けれど「あの人ってダメね」「あの子にはどうせ無理」「あの家は○○だから」といった悪口や噂話は別です。

大人にとっては何気ない会話でも、子どもには“世界の真実”のように響きます。すると、世の中は不満や不信でいっぱいだと感じてしまい、人を信じる心が育ちにくくなるのです。
 
大人の言葉は、子どもが安心して人と出会い、人を信じ、世界へ歩み出すための力になります。

弱音はあっていい。でも人を傷つける言葉や陰口はできるだけ手放していく。言葉にしたくなったら、そのときは大人同士で。
 
子どもの耳に残るのは、どんな言葉であってほしいですか?
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子どもの“自己肯定感”を土台から育てる「3つの言葉」
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