【散歩】蔵前駅は倉庫・工場リノベのカフェ巡りが楽しい。ショッピング&隅田川ランニングの起点にも
東京都台東区の「蔵前」駅周辺は「東京のブルックリン」と呼ばれ、テレビや雑誌にも取り上げられて人気度が急上昇中。実際どのような街なのか、行って確かめてみました。
台東区のなかでも、とりわけ近年の人気が高まっているエリア「蔵前」。人気観光地・浅草からは都営浅草線の隣駅であり、距離も1km未満と非常に近く、浅草とは簡単に徒歩で行き来可能です。
蔵前駅(筆者撮影、以下同)
蔵前エリアは東側が隅田川の水辺に面している環境の良さに加え、倉庫や工場をリノベーションした飲食店やショップが点在することから、環境が比較的近いニューヨーク・ブルックリンになぞらえて「
東京のブルックリン」と呼ばれています。そんな蔵前でのライフスタイルとは、どのようなものでしょうか?
24年4月に個人事業主として独立したライター兼イラストレーター。カフェ・居酒屋探し、博物館・美術館見学、銭湯巡りや寺社探訪など、都心部の街歩きが大好き。
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浅草線〜大江戸線の乗り換えは避けた方が無難?
現在は御米蔵も石碑と案内看板のみ
隅田川をまたぐ「蔵前橋」の近くには、江戸幕府が天領地からのお米などを蓄えた「
御米蔵(浅草御蔵)」の跡があります。この「浅草御『蔵』の『前』」という立地が「蔵前」という地名の由来になりました。
蔵前は隅田川が作った街とも言えます
蔵前エリアは江戸時代の頃から、隅田川や鳥越川(現在は暗渠化)などの水運を利用した運送業や商業、そして御米蔵に関わる札差(金融業)が発達。
それに伴って商品の製造業も発展し、浅草橋や鳥越など周辺も含めて、「ものづくり」に関わる多くの中小製造業者が集う街となりました。
こうして立ち並んだ多数の倉庫や工場の建物が、空き家となってから別店舗に再利用される形で、現在の街並みにつながっています。
以前は通りに面した場所に店舗のあった山縣商店
現在でも老舗の花火会社「
山縣商店」のほか、飾り物や日用品、玩具、食品類など多くの製造企業や小規模な工房が蔵前には息づいています。
宝のロゴがいい味を出しています
そうした企業・店舗の中には、昭和にタイムスリップしたかのようなレトロな風合いの看板もちらほら。「ブルックリン」という雰囲気ともまた異なる、懐かしさある風景を探し歩くのも、蔵前散策の楽しみの1つでしょう。
こうした表記が蔵前のあちこちにあります
なお、
「蔵前駅」は都営浅草線と大江戸線の2つありますが、乗り換えにはご注意!
両者の駅が独立しているうえに300〜400mほども離れているため、改札内乗り換えができないことはもちろん、大江戸線側がかなり地下深いこともあって乗り換えに数分〜10分ほどかかってしまうことも。実質的に別々の駅と考えた方が良いでしょう。