九州でわざわざ行きたい「地元愛があふれるご当地スーパー」3選【専門家が厳選】

お気に入りのスーパー、ありますか? 今回は、全国ご当地スーパー協会の設立者でスーパーマーケット研究家、菅原佳己さんが選んだ「地元愛があふれる」九州のご当地スーパーを3店ピックアップ! わざわざ足を運びたくなるお店ばかりです。(画像出典:PIXTA)

スーパーマーケット研究家が選んだ、「地元愛があふれる」九州のご当地スーパー
スーパーマーケット研究家が選んだ、「地元愛があふれる」九州のご当地スーパー3店(画像出典:PIXTA)

地方のスーパーはここ数年、とても魅力的に変わってきています。小さい店だからこそ生まれるオリジナル商品、地元の食材にこだわったお弁当やお惣菜。どれもが地元の人はもちろん、来訪者にとっても新鮮で、しかも手頃に味わえる「ご当地の味」です。最近では、スーパーを目当てに旅に出る人も増えてきているのだとか。

今回は、スーパーマーケット研究家・菅原佳己さんお気に入りのスーパー、全92店舗を紹介している『日本ご当地スーパー大全』(辰巳出版)から、「地元愛があふれる」九州のご当地スーパーを3つご紹介します。

専門家が選んだ! 九州の「地元愛があふれる店」3選

長く地域住民に愛されてきたお店には、その土地ならではの「食」と「文化」が凝縮されています。名物のお惣菜や、地元産品を手に取れば、人々の温もりや日々の暮らしぶりが感じられるはず。旅の途中に立ち寄れば、地域の日常を深く知る、特別な体験となりますよ。

1. エレナ 三和店(長崎)

エレナ 三和店
エレナ 三和店(画像出典:『日本ご当地スーパー大全』
「シロテッカ」。謎めいた名の名物と、長崎のエレナ三和店で遭遇。ぷりぷりした身がさっぱりとした味わいの長崎産ヒラマサの海苔巻き「白鉄火」。地元では寿司ネタの定番で、エレナでも人気商品となっています。

ちゃんぽんめんやカステラなど名物が多く、長崎の魚介への認知度が低い旅行者を対象に、市は「さしみシティプロジェクト」を始動。エレナも協力企業です。この日、定置網にかかったフカ(サメ)を郷土食「フカの湯引き」に加工。店頭からすぐになくなる人気ぶりでした。

同店では地元・野母崎の魚を「野母ん魚」と呼び販売。「未利用魚」も消費する工夫を長崎大学の学生と取り組んでいます。
シンプルな鮮魚売り場がセンスよし!
シンプルな鮮魚売り場がセンスよし!(画像出典:『日本ご当地スーパー大全』
エレナ 三和店
長崎県長崎市布巻町990-1
8時~21時(無休)

2. 春日浦フードスタジアム(大分)

春日浦フードスタジアム
春日浦フードスタジアム(画像出典:『日本ご当地スーパー大全』
大分県の老舗百貨店「トキハ(※読みはトキワ)」を中心とするトキハグループ。その中核企業トキハインダストリーは、スーパーマーケット『トキハインダストリー』と『アテオ』を展開しています。

その中で異彩を放つのが『春日浦フードスタジアム』。かつて県立春日浦野球場があった跡地に建てられているからです。

2007(平成19)年の開業当時の社長・渡辺正光さんは、高校野球や社会人軟式野球に打ち込んだ経験から、球場の歴史を残すことに尽力しました。店内には「春日浦ボールメモリー」と呼ぶ写真展示コーナーも設置。同社では今も昔も、軟式社会人野球チームが活動を続けています。
最も球場的な風景。スコアにも注目
最も球場的な風景。スコアにも注目(画像出典:『日本ご当地スーパー大全』
春日浦フードスタジアム
大分県大分市王子北町5-1
9 時30分~21時(年始を除き無休)

3. A-Z あくね(鹿児島)

A-Z あくね
A-Z あくね(画像出典:『日本ご当地スーパー大全』
鹿児島県阿久根をドライブ中、突然現れる「町」。コンビニにガソリンスタンド、洗車場、BBQエリア、さらに古美術や庭石、中古車の専門店まで、すべて『A-Z あくね』の施設です。  

店名は「AからZまで揃う」という意味で、食品から車まで約40万品目を扱います。食品スーパーとホームセンターが入るメインの建物は、奥行き100m×幅200mの超巨大サイズで、遠くが霞むほど。

失礼ですが、「ローカルな町で夜中に来る人が?」と思うが答えは「YES」。早朝は釣り客が餌を買い、夜は釣果のように魚をクーラーボックスへ詰め替える人の姿も。人生の機微をも映し出す、眠らない店です。
A-Z あくね
長靴の品揃えを見れば、日本一の売り場とわかる(画像出典:『日本ご当地スーパー大全』
A-Z あくね
鹿児島県阿久根市赤瀬川2210
24時間(無休)
日本ご当地スーパー大全 (タツミムック)
日本ご当地スーパー大全 (タツミムック)
この書籍の執筆者:菅原佳己
1965年生まれ。スーパーマーケット研究家。2012年に刊行した著書『日本全国ご当地スーパー 掘り出しの逸品』が大ヒットし一躍注目される。ご当地スーパーブームの火付け役として、テレビ、ラジオ、 新聞、雑誌ほかのメディア出演多数。2019 年に一般社団法人「全国ご当地スーパー協会」を設立、全国の埋もれた食文化を発掘しその魅力を伝えている。ほか著書に『日本ご当地おかず大全』(辰巳出版)などがある。

 

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