10組中5組が初決勝にも関わらず、大会史上初の全組芸歴11年超え。さらに所属事務所も吉本興業だけでなく、太田プロ、浅井企画、ケイダッシュ、ワタナベ、マセキ芸能社、ソニーと史上最多の7社から進出という、かつてないほど「いぶし銀でバラエティーに富んだ10組」が集まりました。
今回は、その中でも今大会を象徴するような “遅れてきたダークホース”の 3組をご紹介します!
ベルナルド
マセキ芸能社所属。元ローズヒップファニーファニーのハギノリザードマンさんと、元スーパーニュウニュウの大将さんのコンビ・ベルナルド。2024年にユニットで出場した「野菜-1グランプリ」で見事優勝し、今年1月に正式結成。あっという間にキングオブコント決勝進出まで駆け上がりました。
ベルナルドの魅力は、なんといっても自作の小道具や衣装を使った奇想天外なコント。公式インタビューでも「お互い酒が好きなんで、飲みながら小道具作ってるときが最高」「大変ですけどね」と小道具愛を語る2人。
今大会への意気込みも「(コントは)小道具の発表会」「今までに見たことのないコントお見せします」と気合十分です。
ハギノさんはピンでも2023年に『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝に輝き、『R-1グランプリ2025』でも準優勝と絶好調。
キングオブコントもこのままの勢いで、18代目王者となるでしょうか。
元祖いちごちゃん
浅井企画から2019年王者のどぶろっく以来、6年ぶりとなる決勝進出を果たした元祖いちごちゃん。事務所ライブの紹介キャッチコピーは「狂気と哀愁のコント」です。その独特な雰囲気はファイナリスト発表後の記者会見でも異彩を放ち、ライバルは誰かと聞かれて「コンプラですね」と回答したり、ほかの芸人の小競り合いに防犯ブザーを鳴らしながら乱入して「お前は鳴らされるやつ」とツッコまれたりと爆笑を巻き起こしていました。
意気込みについて、ツッコミの植村さんは「これ(コント)しかないですね、生きる道は」、ボケのハイパーペロちゃんさんも「人生、生き様、全てをぶつけます」とコメント。
「カメラマンの前でネタ合わせしても一度も撮られない」と嘆くほどのノーマークから、人生を変える一夜にできるでしょうか。
青色1号
芸歴11年目ですが、ベテランがそろった本大会では最若手となる青色1号。2024年の『ABCお笑いグランプリ』で準優勝を果たすなど、実力派トリオとしてライブシーンでも活躍しています。太田プロからの決勝進出は、2016年のタイムマシーン3号以来9年ぶり。さらに記者会見では、養成所からの「生え抜き」としては初めての快挙であることもアピール。公式インタビューでも「(事務所初の賞レース優勝で)太田プロにトロフィーを持って帰るぞ」とコメント。
また、榎本さんの母校では彼らを応援する甲子園さながらのパブリックビューイングが開催されるとのこと。一方、足立区出身のカミムラさんは「(優勝したら地元ロケで)ノーヘル探しの旅とかしたい」と答えて、総ツッコミされる場面も……!
果たして彼らは、自分たちの故郷と事務所に錦を飾ることができるのでしょうか。
このほか、『M-1グランプリ』とのダブルファイナリストとなった「トム・ブラウン」、悲願の賞レース決勝進出に涙した「レインボー」。活動休止を挟んで4年ぶりとなる「うるとらブギーズ」、9年ぶりに返り咲いた「しずる」。
さらに、3年連続の「ファイヤーサンダー」、4年連続の「や団」、そして昨年準優勝の「ロングコートダディ」。まさに誰が優勝してもおかしくない10組が出そろいました。
全組大注目の『キングオブコント2025』は、10月11日の18時30分からTBS系列にて生放送。お見逃しなく!
この記事の執筆者:
石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式チャンネル「コントするイシカワくん」シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事あればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。
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