まとめ:映画という娯楽を味わいつくせる作品
総じて『ワン・バトル・アフター・アナザー』は「映画という娯楽を味わいつくせる」作品だと思えました。 撮影や演出が冴え渡っており、特に終盤では「何を見せて何を見せないか」がスリリングなサスペンスにつながっていましたし、不規則なピアノの音色が響く音楽は一触即発の緊張感と冗談みたいな状況のこっけいさの両方を示しているよう。ポール・トーマス・アンダーソン監督自身の力はもちろん、優秀なスタッフがいてこその「総合力」で、ここまでの傑作になったと思えるのです。ともかく、難しいことを考えなくても、やはりめちゃくちゃ面白いエンターテインメントを期待して、この『ワン・バトル・アフター・アナザー』を見てほしいところ。一方で、なかなかに下品だったり、シンプルな対決の構図に比べると上映時間が長めだったりと、PTA監督作らしいクセの強さはあるものの、それこそがほかの監督作はない魅力として受け取れることにも、大いに期待しています。
この記事の執筆者:
ヒナタカ
映画 ガイド
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
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