身長治療のスペシャリスト・田邊雄さん(東京神田整形外科クリニック院長)は、「身長を伸ばすためには、子どもの栄養状態が大切」と語ります。特に必須アミノ酸が不足していると、成長に悪影響が及ぶ可能性があるのだとか。
卵は、そんな必須アミノ酸をすべて含む優秀なたんぱく源。子どもの食生活に摂り入れるといいそうです。今回は、卵の効果的な食べ方を田邊さんの書籍『身長先生式 子どもの身長が伸びる食事のルール30』(Gakken)から一部抜粋・編集してご紹介します。
卵を1日2個食べる
卵には、子どもに食べさせたい栄養がふんだんに含まれています。
卵の栄養ポイント
1. 卵1個(50g)で約6gのたんぱく質を摂れる2. 食事で摂らなければならない必須アミノ酸をすべて含む
3. ビタミンB群、鉄、亜鉛、ビタミンDなどの栄養素も含む
4. ビタミンC、食物繊維は含まれていないので、ほかの食材から摂る必要がある
卵の必須アミノ酸は消化吸収率が高い
人体を構成するアミノ酸は20種類。そのうちの9種類が必須アミノ酸です。必須アミノ酸は人体で合成できないため、食事で摂る必要があり、1つでも不足すると、体内でたんぱく質が十分に合成されなくなります。
そのため、栄養計算上ではたんぱく質が十分でも、必須アミノ酸が不足していると成長に悪影響が及ぶ可能性があるのです。
卵は必須アミノ酸をすべて含む優秀なたんぱく源。さらに、ビタミンC、食物繊維以外の栄養素をすべて含むことから、「完全栄養食」と呼ばれています。
さらに注目すべきは、必須アミノ酸の消化吸収率(DIAAS)。グラフは食品別のDIAAS値で、数値が高いほど消化吸収率がよいということです。卵の消化吸収率は動物性食品の中でもトップクラス。卵は非常に優秀な食材なのです。



