ヒナタカの雑食系映画論 第190回

映画『ひゃくえむ。』を見る前に知りたい3つのこと。アニメの前に「実写で撮影した」理由は

100m走に全力で向き合う人々を描く映画『ひゃくえむ。』、見る前に知りたい3つのことを解説しましょう! 世界陸上2025が行われている今こそ、劇場で「体感」してほしい理由があるのです。(画像出典: (C) 魚豊・講談社/『ひゃくえむ。』製作委員会)

豪華声優陣と『チ。』との共通点もぜひチェックを

さらに、映像化作品としての魅力には、松坂桃李と染谷将太という共に声優経験もある俳優のクセの強いキャラへのハマり具合、さらには笠間淳、内山昂輝、津田健次郎、高橋李依、種﨑敦美、悠木碧という豪華声優陣の参加も大きく寄与しています。
特に、トガシがある感情を発露させた時の松坂桃李の熱演は、その時のアニメ表現における「崩れ方」も含めて、とてつもないインパクトがありました。しかも、この場面で松坂桃李は実際に床に突っ伏していて、手持ちマイクでその声を収録していたのだとか。

また、魚豊による漫画およびそのテレビアニメ化作品の『チ。―地球の運動について―』は、15世紀のヨーロッパで禁じられた地動説を文字通りに命がけで研究し「自身の行動や意志が世界を変えるかもしれない」ことも示した作品でした。
チ。 ―地球の運動について―
チ。 ―地球の運動について―
その「外向き」とも言える意志を描く『チ。』に対して、『ひゃくえむ。』はキャラクターそれぞれがほぼ「内向き」「内省的」というのも面白いところ。何よりユニークかつ納得でき、作品に触れる側も「生き方」や「生きる意味」を考えられる、哲学的な思考は両者で共通しています。そのことも踏まえて、『チ。』も『ひゃくえむ。』も楽しんでほしいです。
ヒナタカ
この記事の執筆者: ヒナタカ
映画 ガイド
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。 ...続きを読む
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