フランスで「あいさつ」は最重要マナー
実際、筆者自身もフランスに来て初めて「あいさつのひと言がこれほど大切にされているのか」と知りました。フランスの人々は、「まずはあいさつを」と子どもの頃から厳しくしつけられるようで、相手が誰であってもあいさつを欠くのは非常に失礼とされています。
そのためショップやレストランでは、「ボンジュール」を言わずに入店すると、「感じの悪い客」と見られてしまうことが……。バスやタクシーでも同様で、「ボンジュール」「メルシー(ありがとう)」とひと言添えるだけで、対応がぐっと柔らかくなります。
たった数秒のあいさつですが、あるかないかで現地での印象は大きく変わります。
レストランで注文や会計を急かす
確かに、パリの人気観光地などでは人手不足もあって、日本と比べるとサービスに時間がかかるのは事実です。そこに「食事はゆっくり味わうもの」というフランスならではの文化が加わり、全体の流れはよりのんびりとしたものに。
とはいえ、腕を大きく挙げたり声を張り上げてスタッフを呼んだりするのは、少しマナー違反と映ってしまいます。スタッフと目が合った時に軽く手で合図をするくらいが、ちょうどいい呼び方でしょう。フランスの人々も実際にこうした方法を取っています。
急いでいるとつい焦ってしまうシーンもありますが、「日本と同じスピード感」ではなく「フランスならではの流れ」と思って過ごすと、気持ちもずっと楽になるかもしれません。
初対面で年齢や出身地、ルーツを聞く
フランスにおいて年齢は、礼儀上触れないのがマナー。男性・女性、ビジネス・プライベートを問わず、初対面で年齢を聞くことはまずありません。筆者自身も、こちらで初対面で年齢を聞かれたことは一度もなく、自ら尋ねることも控えています。「失礼な人」と受け取られてしまうためです。
また、出身地やルーツについても慎重になる必要があります。さまざまなバックグラウンドを持つ人が暮らすフランスでは、こうした話題はかなりデリケート。例え無意識でも、やはり失礼と思われてしまうことがあります。相手と十分に親しくなってから、自然と話題にするのが安心でしょう。
代わりに、初対面でよく口にするのが、「ご職業は何ですか?」といった仕事に関する話題です。これをきっかけに会話が広がることがとても多く、自然な流れでコミュニケーションを楽しめます。



