夕食は「残り物」「レンチン」が普通
特にランチが豪華だった場合は、準備に忙しくて夕食時には「力尽きて」いるため、ごく軽いメニューにするケースがほとんどだと思います。
そんな筆者は以前、昼食から夕食までフランス人の家庭に招かれたことがありました。その際の夕食メニューは、昼間の残り物にサラダ、そして買ってきたお総菜を少し。サラダといっても、ちぎったレタスのみです。色とりどりで手の込んだサラダは、ほとんど作りません。
ということで、フランス人にとっての料理は「毎回頑張らなくていい」もの。3食のうちどれかを頑張れば、もうそれだけで十分です。料理に費やす時間を、心身の休息や家族とのおしゃべりに充てている人も多いのではないでしょうか。
平日の夕食もシンプル
例えばある日の夕食メニューは、温めたソーセージにマッシュポテト、そしてメロンでした。料理という料理はせず、切るか、焼くか、温めるか……本当に質素な夕食の風景です。
主食・主菜・副菜と、バランスよく食べる日本の食文化に慣れていた筆者は、そんなフランスの夕食を最初こそ寂しく思ったものです。ただ、慣れてくると、これが朝食からランチへと続く1日の流れの一部だと分かってきました。ランチのボリュームが多いので、「夕食はシンプルで良い」ということにも繋がります。
興味深いのは、こうしたスタイルがごく普通で、誰も不満を口にしないこと。もしフランス人が日本の夕食を目にしたら、その労力に皆が驚いてしまうかもしれません。
夕食は軽めで「体力温存」
日本人は3食ともに美しくバランスよく食べるイメージですが、フランス人の食事は、1日の中でもかなりのメリハリがあります。特に家庭での夕食は、日本人の想像以上に軽めで質素。フランスでは、オフィシャルな昼間にエネルギーを注ぎ、夜は自然とお休みモードへと移っていきます。働いた後は料理をせず、体力を温存したいと考える人も多いはずです。
こうしたスタイルを眺めていると、働き方や生活リズムに沿ったフランスの食文化が浮かび上がってきます。美食の国と言われるフランスですが、頑張るポイントとそうでないポイント、その線引きが意外なほど明確なのでした。
この記事の執筆者:
大内 聖子
フランス在住ライター
フランス在住のライター。日本で約10年間美容業界に携わり、インポートランジェリーブティックのバイヤーへ転身。パリ・コレクションへの出張を繰り返し、2018年5月にフランスへ移住。2019年からはフランス語、英語を生かした取材記事を多く手掛け、「パケトラ」「ELEMINIST」「キレイノート」など複数メディアで執筆を行う。
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