
本記事では、京都大学名誉教授・森谷敏夫氏の最新著書『京大式 脂肪燃焼メソッド』から一部抜粋・編集し、科学的根拠に基づいた、自律神経を鍛えるための4つのアイデアをご紹介します。自律神経を鍛えると効果的に脂肪を燃やすことができます。早速その方法をお伝えしていきましょう。
自律神経を鍛えるポイントは「3分ごと」に動きを切り替えて動くこと
自律神経を鍛えるには、とにかく動くこと。それもこまめに動くことが、自律神経を鍛えるのに、もっとも手っ取り早い方法になります。立つ、座る、歩く、立ち止まる、かがむ。少し時間があったら、家の中や職場を5歩でも10歩でも歩く……。無駄に動けば動くほど、自律神経は鍛えられます。
なぜなら、動くたびに心拍数が増えて、呼吸数や血圧なども上がるからです。心拍や呼吸、血圧を上げるのは、自律神経の働き。ということは、動くたびに自律神経もいやおうなしに働きだし、活性化されます。
こまめに動けば動くほど、自律神経は頻繁に働かざるをえなくなり、そして、鍛えられることになるのです。
なぜ普通に動くのではなくて、こまめに動かなければならないのでしょうか。
自律神経は全身の器官や組織に張りめぐらされていて、そのときどきの外界の環境や体の状態、動きなどに反応しながら、消化器系や呼吸器系、循環器系などの臓器の働きを微調整し、血圧や心拍数、呼吸数、体温を一定の状態に保っています。
同じ姿勢、同じ動作が3分以上続くと、血圧も心拍数も呼吸数も安定します。そのため、自律神経はそれらの調整のために働く必要がなくなり、「自動操縦」の状態に入ってしまうのです。このような自動操縦に陥っている時間が長ければ、自律神経を十分に刺激できず、したがって効率よく鍛えることはできません。
自律神経を鍛えたいのなら、自動操縦の時間を長くしないことが重要です。
できたら、3分で自動操縦に切り替わる前に、立ったり、座ったり、足を組みかえたりと、こまめに動けるとよいでしょう。こうすれば、自律神経が休むことなく働くので、しっかりと鍛えることができます。
さすがに仕事中に3分ごとに立ったり、座ったりするのは難しいかもしれません。ただ、それぐらいの意識で体をこまめに動かし、できるだけ「自律神経の自動操縦時間を短くすること」が、自律神経を鍛えるのには重要なのです。
実に簡単なことではないでしょうか。ジムにかよう必要もないし、いきなりジョギングを始めることもありません。日常生活での小さな動きを増やすだけでいいのですから、これほどラクな方法はないはずです。
さらにここで、「こまめに動くためのアイデア」を4つ、ご紹介します。ぜひ、日々の中に取り入れてみてください。