横浜市民でさえ「え、なんて読むの!?」と驚くような、横浜市内の難読地名をご存じですか?
この記事では、国の名勝に指定されている三溪園(さんけいえん)もある横浜市中区の難読地名「本牧」に注目します。さて、あなたはこの地名を正しく読めるでしょうか?
中区が誇る広大な日本庭園「三溪園」
国の名勝にも指定されている、横浜市中区の「三溪園」。約17.5ヘクタール(東京ドーム約3.7個分)の敷地内には、日本各地から移築された17棟もの日本建築が点在し、古建築と自然が調和した四季折々の景色が楽しめる日本庭園です。
三溪園では、2025年7月19日から8月11日までの金・土・日曜・祝日の13日間、「早朝観蓮会」が行われます。朝7:00~9:00ごろに見頃を迎える蓮の習性に合わせ、期間中は7:00に開園。咲いたばかりの蓮を観賞できるだけでなく、「蓮の体験コーナー」やワークショップ、園内の茶店で用意される限定朝食メニューが楽しめます。
さて、「三溪園」があるのは横浜市中区の本牧エリア。この「本牧」は何と読むでしょう?
横浜市中区の難読地名「本牧」の読み方は?
本牧は「ほんもく」と読みます。横浜市民であれば間違いなく読めるでしょうが、他県民の方は「まき」と読んでしまうかもしれませんね。
横浜文書の「北条氏康禁制(1545年)」に「本牧郷」の名があり、また「本牧」は「本目」と書かれた記録もあることから、地形状から「牧場」との関連はないと考えられています。
幕末、日本に来航したペリーは、本牧十二天のオレンジ色の崖をその色から「マンダリン・ブラフ」、現在の本牧市民公園周辺の崖を「トリーティー・ポイント(条約岬)」と名付けました。本牧の断崖は横浜港に向かう各国の船の目標だったことが分かります。
1901年(明治34年)に横浜市へ編入された際、久良岐郡(くらきぐん)本牧村大字本郷から本牧町となりました。
ちなみに本牧がある中区は、横浜18区で「歴史や文化を大切にしている」ランキング(All Aboutニュースが実施)で第1位を獲得しています。
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いかがでしたか? 横浜を訪れた際は、ぜひ難読地名にも注目してみてください。
参考:『横浜の町名』(横浜市市民局)、「ウィキペディア(Wikipedia):フリー百科事典」本牧
この記事の執筆者:田辺 紫 プロフィール
神奈川県在住コピーライター。2001年2月より総合情報サイト「All About」で横浜ガイドを務める。2009年4月、第3回かながわ検定 横浜ライセンス1級取得。「横浜ウォッチャー」として、ブログ、SNSを運営。



